1月18日に第12回キャリア教育優良学校で文部科学大臣表彰を受けた新潟県立栃尾高校(新潟県長岡市金沢1)の110年の歴史を振り返る「県立栃尾高等学校展 百十年の軌跡」が2月16日(土)から24日(日)まで長岡市栃尾文化センターで開かれている。
今年度で創立110周年を迎えた県立栃尾高校の歴史を体感してもらおうと、貴重な資料や懐かしい物品を展示する企画展で、栃尾高校と栃尾文化センターが主催する。
1908年(明治41)に栃尾町染織講習所に仮校舎を置いて開校した古志郡立栃尾実業補習学校が始まりで、22年(大正11)に県移管されて県立栃尾農商学校と改称した後、28年(昭和3)県立栃尾実業学校、48年(昭和23)県立栃尾実業高等学校、49年(昭和24)県立栃尾高等学校と改称。97年(平成9)に全日制総合学科を設置、2000年(平成12)に定時制課程を閉課した。女学校を併設した時代や二部制の定時制が設置されたこともある。
企画展では、栃尾高校敷地内にある同窓会館に保存されている明治時代からの文書や教科書、百周年記念誌の全ページ、校旗、応援団旗、木造校舎時代の写真などを一堂に展示している。
「栃尾実科高等女学校」とある修学旅行の栞(しおり)には、服装や菓子、果物を簡素とするよう書いてあり、「父兄附添希望の方は一日まで御申出で下さい」とあり、保護者が付き添うことができたことがわかる。田中角栄が栃尾高校に寄せて大蔵大臣時代に「質実剛健」と書いた横額もある。
また、文科相表彰を受けたことや地域の人たちと取り組んだ油揚げ弁当の開発、栃尾のPR動画の製作なども紹介している。
初日16日は文科相表彰の報告を含めてオープニングセレモニーが行われた。展示物を見る年配の人は栃尾高校の昔はもちろん、栃尾地区がかつて繊維産業が隆盛を極めた時代を思い出し、「機織り機を“ガチャン”とやると“万”ともうかったから“ガチャマン”と言われた」と当時の社会環境と重ねて懐かしんで見入る人もいた。
(佐藤)