新潟県の燕市立粟生津小学校(渋木保之校長)は、5年生20人が学校田で栽培、収穫したコメを販売して得た売り上げ3万円を地元燕市粟生津地区の福祉などに役立ててほしいと2月19日、燕市社会福祉協議会(山岡重雄会長)に寄付した。
とくに学校田の取り組みを頑張ったと5年生のなかから推薦された渡辺煌太さん(11)と斉藤優和さん(11)の2人が渋木校長とともに午後1時半に燕市社協事務局を訪れ、山岡会長にのし袋に包んだ寄付を手渡した。
粟生津小は2015年度から毎年、5年生が学校田で栽培したコメを販売した売り上げを寄付に充てている。今年度も田んぼ1枚を使い、地域の人たちにも手伝ってもらいながら田植えから収穫まで行い、8俵、約500kgを収穫した。
収穫したコメは5年生が持ち帰ったり、学校の収穫祭でおにぎりして食べたりしたほか、地域の合同文化祭で販売。その売り上げをそっくり寄付した。
農作業ではあえて昔の道具の田植えで田んぼに線を引く“六角”や脱穀する“千歯こき”といった古い道具を使った。渡辺さんは「今では使わないような道具を使ってびっくりした」、斉藤さんは「昔の人たちはこんなに苦労してまでコメを作ろうとしていたのがよくわかった」と話した。
山岡会長は「福祉のために有効に使わせていただきます」と毎年の寄付に感謝した。渋木校長は「来年の5年生が頑張ると思う」と言い、粟生津地区には老人福祉施設もあり、寄付が高齢者が安心して暮らせるように見守り、支える活動に役立ててもらえることを願っていた。
(佐藤)