“天神”とも呼ばれて学問の神とされる菅原道真の命日の2月25日、道真をしのんで学業成就や合格祈願、子どもの健やかな成長を願う天神講が各地で行われる。天神講を供える金花糖や粉菓子が今も作られる新潟県燕市の市内すべての公立保育園、こども園、幼稚園21園で天神講が行われた。
県内のほかの地域でも天神講菓子が作られていたようだが、燕市では今も盛んに作られていることから、2010年から燕市の名物にしようと取り組んでいる。保育園などでの天神講も以前は市内の一部で行われていたが、各園に菅原道真の掛け軸を備えてすべての園で毎年、行うようになった。
燕市関崎の市立三方崎保育園(成田裕子園長・園児52人)では、遊戯室に道真の掛け軸と生菓子も含む道真やニワトリ、タイなどをかたどった天神講菓子、さらに園児のノートやスケッチブックを供えて天神講を行った。
成田園長が天神講とは何かを園児に話し、園児は掛け軸に向かって手を合わせて祈ったあと、道真の塗り絵をして掛け軸の前に供えた。最後に細かく砕いた天神講菓子を食べて所願成就を願った。
園児は天神講菓子を食べて「甘い」、「めちゃおいしい」、「お代わりしたいなあ」と珍しいおやつに上機嫌。塗り絵に「ゆっくりがんばればゆめはかなう」と書く園児もいた。
(佐藤)