新潟県新潟市西蒲区・岩室温泉街の旅館や店舗にひな人形を飾る「岩室温泉ひな巡り」が、ことしは昨年より3カ所多い27カ所に拡大されて3月5日(火)まで開かれている。
3月3日のひな祭りにあわせて毎年開いてことしで5回目。昨年までは岩室地域コミュニティ協議会が主催したが、ことしから新潟市岩室観光施設「いわむろ」が引き継いだ。
メーン会場は、かつて芸妓(げいぎ)の置屋だった風情ある建物に開かれた能面アトリエ「無匠庵(ぶしょうあん)」。小千谷市から借りた北前船でやってきたと思われる享保(きょうほう)びなをはじめ、木目込み人形、つるしびな、木彫、土人形、タマゴに着物を着せたものなど時代も手法もまちまちなひな人形が各部屋を飾る。
ことしは新潟市秋葉区に住む女性から貸してくれた享保びなの形式にのっとって自分で作った親王飾りや、明治から大正にかけて流行したひな壇ではなく御殿のような建物に人形が並ぶものもある。新潟市西蒲区の中之口地区に住む72歳の女性は週明けの25日、友だちに誘われて見学に訪れた。「子どものころは小さなひな人形を飾ってもらっただけで、友だちもこんな立派なものは持っていませんでした」と子どものころのあこがれを思い出してうっとり見入っていた。
岩室温泉街の店舗や旅館に展示し、スタンプラリーも行っているので温泉街を歩いて見学に回る人が目立ち、温泉街に活気も。とくにことしは雪がなく暖かくて見物客も多く、無匠庵では週末は1日150人から200人ほどが来場し、案内するボランティアスタッフはてんてこ舞いだった。
このほかに関連お楽しみイベントや8店が参加してひな巡り期間中限定の「ひなランチ」を用意している。お楽しみイベントとひなランチ実施店は次の通り。
(佐藤)