三条市下田地区の諸橋轍次記念館(嘉代隆一館長)は、3月30日午後2時から同記念館で漢学の里コンサート「フルートの小宇宙 有田正広・宮戸美晴デュオリサイタル」を開く。
演奏は、昨年に続いて2回目となる有田正広さんと若手演奏家の宮戸美晴さんによるソロとデュオのフルート演奏。
有田さんは、1972年、桐朋学園大学を首席で卒業。同年、第40回NHK・毎日音楽コンクール(現・日本音楽コンクール)で第1位を獲得。翌年、ベルギーのブリュッセル王立音楽院に留学。74年からはコレギウム・アウレウムのメンバーとして、ヨーロッパ、日本などで活動。75年、王立音楽院をプルミエ・プリで卒業。同年、ブルージュ国際音楽コンクールのフラウト・トラヴェルソ部門で第1位。
77年、オランダのデン・ハーグ王立音楽院に入学、半年で最高栄誉賞つきソリスト・ディプロマを得て、卒業。帰国後も、フランス・ブリュッヘン指揮「18世紀オーケストラ」、クイケン兄弟、トレヴァー・ピノック指揮「イングリッシュ・コンサート」など、内外の名手たちとも盛んに共演。
ルネサンスから現代に至る400年間に変遷を遂げたさまざまなフルートを駆使する演奏は、有田さんならではとされ、さまざまな時代の作品に輝かしい光を与え、人々を魅了しつづけるアーティストとして高い評価を得ている。89年には「東京バッハ・モーツアルト・オーケストラ」を結成。
録音は「ドイツ・バロックのフルート」(レコード・アカデミー賞2部門と文化庁芸術作品賞)などアルヒーフ、DENONアリアーレ、avex-CLASSICSからリリース多数。第21回サントリー音楽賞受賞。2018年「第30回ミュージック・ペンクラブ音楽賞 クラシック部門特別賞」受賞。現在、昭和音楽大学教授、桐朋学園大学特任教授。
プログラムは、テレマン /、2本のフルートのためのデュオ イ短調、無伴奏フルートのためのファンタジー 第7番 ニ長調、モーツァルト=ミュラー /、W.F.バッハ /など。
定員は80人で、入場料は4,000円(全席自由)。未就学児の入場はできない。チケットの取扱いは、諸橋轍次記念館、三条中央公民館、三条市立図書館・栄分館・下田分館で、2月15日から販売している。
漢学の里コンサートは、中央で活躍する奏者などを招いて開いており、今回で23回目。八木ヶ鼻も望む同記念館の美しい庭を背景に一流の音楽を楽しめると楽しみにしている人も多いという。前売券が完売した場合、当日券は販売しない。
(坂井)