「平成31年燕市成人式」が17日午後2時から燕三条地場産業振興センターで行われ、平成10年度生まれの対象者784人のうち84.1%にあたる659人が出席。二十歳の決意を胸に大人としての歩みをスタートした。
1998(平成10)年4月2日から1999年4月1日までに生まれの男390人、女394人の計784人を対象に行われ、そのうち659人が出席した出席率は84.1%。2006年に燕、吉田、分水が合併して今の燕市となってから14回目の今回、2017年の83.7%(705人出席)を上回る過去最高の出席率となった。
鈴木力市長は式辞で、菅田将暉主演のテレビドラマ『3年A組 今から皆さんは、人質です』に感動したとその言葉を引用し、「Let's think、相手に何をしたら傷つくのか、何をされたら傷むのか、お前たちにはそれに気づかない感情がまひした大人にはなってほしくなかった。想像力を働かせて自分の言葉や行動に責任を持つ。決断をする前に踏みとどまってこれが本当に正しいのか、を問いただす。そんな誰もがわかっているのにできていない考えることの大切さをみんなに伝えたかった」。
SNSで誰もが簡単に世界に向けて発信できる現代社会。自分の言葉、行動ひとつで誰かを傷つけるかもしれないことへの警鐘を鳴らした場面だったと紹介し、「成人になるということは大人としての権利を得るとともに、自立した地域社会の一員として、義務と責任が生じることでもあります」。
「レッツ シンク。私は君たちに今日の成人式を、あらためて自分の夢や目標を定めるとともに、社会人として今後どうやって行動していったらよいか真剣に考える日にしてもらいたい。そして今からその実現に向かって新たなスタートを切ってほしい」と求めた。
また、昨年、燕市が舞台となった『下町ロケット』の名セリフとして「難しいからこそやる価値がある。どんな難問でも挑戦し続ける限り答えは見つかる」と述べ、「成功の反対は失敗ではなく、何もしないこと。努力と挑戦の先には必ず飛躍的な成長や輝かしい成功が君たちを待っています」と話し、これからの燕市や日本の未来を切り開く推進役として活躍してほしいと期待した。
鷲尾英一郎衆議院議員、細田健一衆議院議員など来賓5人の祝辞に続いて、新成人代表の秦嘉都益さん(吉田中出身)と佐藤ひかりさん(燕中出身)の2人が「二十歳の決意」を述べた。
燕市の児童クラブで指導員を務めている秦さんは、「今この場に立てているのは、わたしを産み育ててくれた両親はもちろん、ともに学び笑い合った仲間たち、ときには厳しくときには優しく指導して下さった先生方、いつもあたたかく見守っていただきました地域の方々、たくさんの人たちがいたから。大変感謝しております。この感謝の気持ちを忘れることなく日々、邁進していきます」。
2日後に短大を卒業して社会人として踏み出す佐藤さんは、「愛するまち燕市」と始めた。これまで支えてくれたたくさんの人への感謝を述べ、「私たちは支えられる人から誰かを支える人へと変わります」、「おとなと呼ばれる存在に一歩近づいた今、この燕市に何か貢献し、役立てたらと思っています」と誓った。
式典は30分ほどで、新成人は私語も少なく大人のマナーだった。続く、アトラクションの大抽選会は、久しぶりに会った友人たちと楽しみ、会場内は笑顔があふれた。
(坂井)