新潟県燕三条地域では、3月27日深夜の「春の嵐」の暴風や落雷の影響で各所で被害や倒木、停電などが発生した。
三条市荒町2で建設中の三条市体育文化会館では、風で体育館アリーナ部分の屋根材の鋼材が飛ばされた。幅約45センチの長い鋼材を横に並べるように屋根を張っているが、前日の作業で張り切れずに残った鋼材を結束して屋根に置いていたところ強風で飛ばされた。
飛ばされた鋼板が工事用の足場に引っかかっているのを通りがかりの人が見付けて通報し、三条市は午前6時半に現地を確認。8時半には業者が撤去し、けが人がないことも確認した。
吉野屋地内の市道北潟吉野屋線では、道路わきのスギの木が倒れて道路をふさいだ。野新田地内では3月29日告示の県議選のポスター掲示板が倒れて民家へ飛ばされたため、すぐに修繕した。
東鱈田地内では、電柱に雷が落ちて外灯が破損した。ほかにも複数件の停電があった。
燕市では中央通で工事用ネットが単管パイプとともに倒れたほか、非住家で3件の被害の連絡があった。分水学校町で車庫の屋根が飛ばされ、中央通では事業所のシャッターが壊れたほかに、窓ガラスが割れる被害もあった。
停電も発生し、横田付近の約400戸が午後11時5分から翌日午前1時47分まで停電し、粟生津付近の約300戸が午後11時5分から午前1時10分まで停電した。
三条では午後11時前から翌日午前0時過ぎにかけて激しい雷を伴って猛烈な風雨となり、瞬間最大風速21.1メートルを観測。ピークの1時間ていどの短時間だけまるで「春の嵐」だった。
(佐藤)