サカタ製作所がホワイト企業アワードを2年連続受賞、最優秀賞も (2019.4.4)

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ソーラーパネル取付金具や折板屋根用建築金具を製造する株式会社サカタ製作所(坂田匠代表取締役社長・新潟県長岡市与板町本与板)は、このほど第4回ホワイト企業アワードを受賞した。前回に続く2年連続の受賞で、あわせて審査の過程で新設された最優秀賞も受賞。新潟県内ではサカタ製作所以外に受賞した企業はまだない。

3月14日行われた第4回ホワイト企業アワードの表彰式で健康経営部門と最優秀賞を受賞したサカタ製作所の坂田啓代表取締役(左から2人目)

一般財団法人日本次世代企業普及機構(ホワイト財団)が、ホワイト企業認定を受けた企業のなかで最も注目すべきホワイト企業を決めて世間に認知してもらおうと毎年、ホワイト企業アワードを行っている。

ことしは1091社の応募があり、25社が受賞した。9部門あり、サカタ製作所は健康経営部門での受賞。さらに審査の過程で受賞企業のなかでも優秀な企業を最優秀賞を新設して表彰することが決まり、株式会社ゴルフダイジェスト・オンラインとともにサカタ製作所の2社の受賞が決まった。

健康経営に禁煙チャレンジ

健康経営部門で受賞の理由になった代表的な取り組みが「禁煙チャレンジ」だ。坂田匠社長(59)の父の創業社長は、2年半前に肺がんで亡くなった。10年余り前に母が脳腫瘍(しゅよう)で倒れたとき、父は願掛けで禁煙した。

第4回ホワイト企業アワードの表彰式で受賞者と関係者の記念写真
第4回ホワイト企業アワードの表彰式で受賞者と関係者の記念写真

坂田社長は9年前に心筋梗塞(こうそく)をわずらった。入院した病院の医師や看護師の働きを見るうちに「私の命を助けるために大勢のスタッフがみんな一生懸命にやってくれる。自分もいい加減なことはできない」と思った。

担当医からひとつだけ守ってほしいこととして「たばこを最初の一本だけ我慢してくれ」と言われ、坂田社長はその約束を守った。同時に会社でも禁煙チャレンジをスタートした。

6月から就業時間中は全面禁煙

約3千万円を投じて社内に喫煙室を設け、完全分煙した。喫煙室は診察スペース、治療の場ととらえ、エアコンを設置せず、喫煙室の掃除は利用者の担当に。机もいすも置かず、言わずとも喫煙室を敬遠するように工夫した。一方で禁煙した社員には全社集会の場で卒煙証書と賞金を贈って表彰し、禁煙とその継続のモチベーションにしている。

3年前から坂田社長の誕生日を同社の阿賀野工場がハクチョウの飛来地「瓢湖(ひょうこ)」に近いことにちなでスワン(白鳥)にかけてワンデイ禁煙日「吸わんスワンの日」と命名し、会社の敷地内は

全面禁煙に。そしてことし6月1日からは会社の敷地であるなしにかかわらず社外に出ている営業マンも含めて就業時間中はすべて禁煙に踏み切る。

第4回ホワイト企業アワードの表彰式で受賞者と関係者の記念写真
ホワイト企業アワード受賞の盾を前に坂田社長、左から2019年の健康部門受賞、最優秀賞、2018年のオフィス環境部門とEAP部門受賞のそれぞれ盾

喫煙習慣は病気のような扱いだ。禁煙外来の診察代を会社で負担し、通院を奨励する。「喫煙は明確に体に悪いことなので、会社がやれることはやる」と話す坂田社長は、ことし1月27日から好きな酒をいっさい断っている。「社員に嫌なことを強いているのに、自分が痛みを受けないとバランスが悪いから」と笑う。

県内企業初の生活習慣病予防の食生活改善啓発の取り組み「野菜プラスランチ」

ほかにも社員の健康のためにさまざまな取り組みがある。昨年9月、県とタイアップして「野菜プラスランチ」を行った。県内企業で初めての生活習慣病予防のための食生活改善啓発の取り組み。1日の野菜摂取の目標350gをいつものランチにプラスすることで1日に必要な野菜量を社員から体験してもらった。

「働き方改革人生100年時代の企業経営」の表彰式で主催の株式会社ワークライフバランス・小室淑恵代表取締役社長と並ぶ坂田社長
「働き方改革人生100年時代の企業経営」の表彰式で主催の株式会社ワークライフバランス・小室淑恵代表取締役社長と並ぶ坂田社長

昨年11月には全社員にデンタルフロスの使い方の指導を行い、経費は会社負担で全社員が歯科検診を受けた。たくさん残業して健康経営はありえないからと、社員の力でゼロ残業の体制をつくりあげた。

社員にとどまらずその家族までインフルエンザワクチンの接種にかかる費用を補助するようになってから、インフルエンザの流行期になっても会社の製造ラインへの大きな影響はなくなった。職場のいすにバランスボールを利用し、製造スペースには全員のヨガマットを設置。健康経営の実現に向けて思いついたことはためらわずに次々と実施してきた。

社員の健康を守るのは「アイデンティティーの問題」「企業も社会の一部」

坂田社長は「社員の健康はその家族の支援につながる。優秀な人材の確保にもつながる」と言う。こうした取り組みはすぐに目に見えて会社の実績につながるわけではないが、「アイデンティティーの問題」と坂田社長。「企業も広く社会の一部。社会にとって大事な仕事をしていることを認識しなければならない」。

ワークライフバランス主催「働き方改革人生100年時代の企業経営」の表彰式
ワークライフバランス主催「働き方改革人生100年時代の企業経営」の表彰式

それと言うのも「サカタ製作所の製品がないと、日本の60%以上の工場、倉庫、体育館、大きな公共施設を含めて屋根がふけない。建物ができないということ」、「この会社はわたしひとりでは運営できない。会社があってこそ成り立ち、社員を大事にする責務を実行しなければ会社を維持できない」。社員こそが企業価値の源泉だ。

こうした一連の取り組みがあって近年は毎月と思うほど次々と賞を受けており、2019年もすでにこのほかに株式会社ワークライフバランス主催「働き方改革人生100年時代の企業経営」優秀賞を受賞、経済産業省主催の健康経営優良法人2019の認定を受けている。

(佐藤)

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