真剣を手に栗原信秀ゆかりの三条・八幡宮で刀剣女子鑑刀会 (2019.4.15)

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刀剣育成シミュレーションゲーム「刀剣乱舞」で増えた刀剣女子を対象に、日本刀の真剣を実際に手に持って鑑賞の方法を学ぶ鑑刀会が4月13日、幕末の名工として知られる刀工、栗原信秀(1815-80)が育った地である新潟県三条市の八幡宮で開かれた。

栗原信秀ゆかりの三条・八幡宮の拝殿で刀剣女子鑑刀会
栗原信秀ゆかりの三条・八幡宮の拝殿で刀剣女子鑑刀会

燕市と三条市、上越市に住む刀剣ファン歴4年の刀剣女子も含め7人の女性が参加した。講師は燕市職員で愛刀家の十河浩(そごう ひろし)さん。元自衛隊で静岡県・御殿場市武具刀剣保存会の会員で元理事でもある。御殿場市武具刀剣保存会でも定期的に女性を対象とした鑑刀会を開いているので、指導方法には、なれている。

この日は自身が所有するいわゆる日本刀の打刀(うちがたな)をはじめ、太刀(たち)、脇差(わきざし)、大小柄(おおこづか)、槍(やり)など12振を用意。相州住綱広、寛正3年(1463)の備州長船則光、明応元年(1492)の千代鶴家吉、応永から天文の薬王寺助良、直江志津の兼貞の短刀、加州景光の短刀などを持参した。

栗原信秀ゆかりの三条・八幡宮の拝殿で刀剣女子鑑刀会

刃のついていない刀を使って刀の各部の名称を学んだり、鞘(さや)をいためずに刀を抜き差しする方法を練習したりしてから、いよいよ真剣を手に持って鑑刀に挑戦。刀を平らに持って設置したライトの光を反射させて刀の表面や波紋を観察した。

女性のほとんどが真剣を手にするのは初めて。真剣にふれるだけでもどきどきだった。刀剣の鑑賞が初めての女性でも「これが波紋か」、「めちゃくちゃきれい」、「刀の鑑賞を想像したことなかったけど、かっこいい」と、鑑刀の魅力を感じとっていた。

鍔(つば)にある「秋草に虫図」の精緻な彫金を観察
鍔(つば)にある「秋草に虫図」の精緻な彫金を観察

燕市に住む刀剣女子は「博物館だとなんとなくわかったような気になっていた。どんどんお客さんが来るから、刀をあまり見比べたりできなかったのが、きょうはいろんな角度で見れて違いがわかった」と喜んでいた。

ほかにも「鯉口(こいくち)を切る」という言葉は鞘の刀身を差し入れる部分の「鯉口」であること、「目抜き通り」の語源は刀の柄にある「目貫(めぬき)」であることなど、刀から生まれた言葉が多いことにも感心していた。

ライトにかざして刀を鑑賞
ライトにかざして刀を鑑賞

このあと一部の参加者は三条鍛冶道場で五寸釘からペーパーナイフを作る体験にも挑戦した。

栗原信秀は新潟県西蒲原郡月潟村に生まれ、15歳で京へ上るまで今の三条市で育った。のちに靖国神社となる東京招魂社にご神体の御鏡と御剣を納めるほどの名工となった。明治8年(1875)に三条に戻って作刀を続け、弥彦神社の御神鏡も作った。八幡宮の御神鏡も栗原信秀の作で、境内には栗原信秀の石碑も建っている。

講師の十河さん
講師の十河さん

そうした三条市と栗原信秀、日本刀というつながりからケンオー・ドットコム主催で初めて鑑刀会を開いた。今回は定期的な開催に向けてニーズを探り、内容を検討する材料にしようと第0回として開いた。今後の開催日程は決まっていないが、次回は座学を中心とした内容での開催を検討している。

(佐藤)


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