山岳を駆け上がるタイムを競うスカイランニングの世界大会が4月20、21の2日間、新潟県三条市の粟ヶ岳(1,293m)を舞台に開かれるのを前に19日、三条市・燕三条イタリアンBitで出場選手の歓迎レセプションが開かれた。
20日は粟ヶ岳バーティカルキロメーター、21日は粟ヶ岳スカイレースが行われる。いずれも世界各地を転戦する世界大会で、今シーズンはバーティカルキロメーターは7カ国で7戦、スカイレースが11カ国で15戦が行われるうち、粟ヶ岳がそれぞれの開幕戦となる。
残雪のために雪崩の危険性や狭い道で足を取られたりコースがわからなくなったりするおそれがあり、直前になってコースを変更した。粟ヶ岳バーティカルキロメーターは距離5.5km、獲得標高1,100mから距離4.8km、獲得標高1,000mに。粟ヶ岳スカイレースは距離33km、獲得標高2,400mから距離23km、獲得標高1,600mに大幅に短縮された。
両大会にはそれぞれ約100人が参加し、海外からも13カ国から50人以上が出場。あわせて21日行われるミニスカイレースの一般参加者を含めると約350人が出場する。
見附市に住むプロトレイルランナーの松永紘明さん(39)が代表の「トレイルランナーズ」の主催で2016年に粟ヶ岳バーティカルキロメーターが毎年開かれ、昨年は日本選手権に。松永さんからの提案もあり、国定勇人三条市長は昨年の大会の開会式でワールドシリーズの開催を目指すとぶち上げた。
その後、松永さんはスイスに本部を置く世界戦主催の国際スカイランニング連盟(ISF)に足を運ぶなど粟ヶ岳での世界戦開催を働きかけ、国定市長もイギリスのジャパンハウス・ロンドンで開かれた燕三条地域を紹介する企画展の出席で渡欧した足でISFを訪問。4年目で国定市長の言葉通り世界戦を実現した。
大会本番を前にした歓迎レセプションには海外の参戦有力選手33人とスカイマン4人、日本人招待選手など12人などが参加。スカイマン代表のスイスのVincent Gumyさんがあいさつ、日本スカイランニング協会の松本大代表理事が乾杯の音頭をとって交流した。
国定市長は「世界中のトップランナーばかり集まっている。ぜひ、サクラもきれいでカタクリも咲いているので、それを見ながらレース観戦にも足を運んでいただければ」と市民の応援に期待した。
(佐藤)