新潟県加茂市の加茂文化会館で5月3日、令和元年度成人式が行われた。風薫るさわやかな陽気に恵まれ、はたちを迎えた新成人を祝福した。
加茂市の成人式は大型連休中の「憲法記念日」の3日が恒例。対象は昨年度で20歳になった男154人、女148人の計302人でそのうち227人が出席し、出席率は前年度の72.9%を上回る75.2%だった。
「君が代」斉唱、主催の加茂市教育委員会の殖栗敏夫教育長が開会のあいさつで、「町内のあちらこちらに子どもたちの元気な声がこだまし、響きわたる、明るく元気な社会が続くことを願ってやまない。皆さんが勇気と志を秘めた社会人として、充実した人生を送っていただくことを期待する」と述べた。
小池清彦加茂市長はお祝いの言葉を述べた。はなむけの言葉として易経の「天行(てんぎょう)は健(けんな)なり、君子以(くんしも)て自彊(じきょう)して息(や)まず(天行健君子以自彊不息)」、論語の「仁以(じんも)て己(おのれ)が任(にん)と為(な)す」の2つ言葉を贈った。
ことしも新成人が100歳のころには寿命は120歳になっているとし、これからは少子化脱却と平和憲法の2つが大切になると話し、「皆さまがたのこれからの100年のおひとりおひとりの素晴らしい人生、洋々たる人生が本当に幸せな素晴らしいものでありますことを心から祈念申し上げる」と述べた。
新成人代表で堀宣輝さん(21)が「20歳の誓い」を述べた。堀さんは実家の飲食店に入り、家族や地域の協力に支えられていることに気づかされ、「学生のころではわからなかったこと、見えていなかったことに日々、驚かされ、学ばされてばかりです。だからこそ、新成人として今度は私が受けてきた感謝を返してあげられるような人になりたい」と話した。
市民歌を斉唱して閉式。中学校別に記念写真撮影のあと、加茂市産業会館に会場を移して立食パーティーが開かれた。
式典中に一部、大声を上げる新成人がいたが、小池市長はお祝いの言葉を話そうとすると「きよひこー!」と奇声をあげた新成人にも壇上から手を振って「大変、元気があってよろしい」と軽くいなした。成人式後は会場前で胴上げする新成人もいた。