5月11日から20日の「春の全国交通安全運動」の前日10日、飲酒運転検挙数県内ワースト1の三条市で交通安全指導所が開設され、ドライバーに安全運転への協力を呼びかけた。
主催の三条市、三条署、三条市交通安全協会から、国定勇人市長、真島豊三条署長、加藤敏敦会長をはじめ40人余りが参加。交通安全指導所の開設は毎年、行っており、市役所本庁舎側の車線に設置。第一産業道路方面から第二産業道路方面向かう車を止めて、「明日から交通安全運動が始まります。気を引き締めて安全運転をお願いします」とドライバーに啓発チラシを手渡しながら呼びかけた。
また、指導所の開設を前に午前9時から三条市役所低層棟2階で出発式を行った。
国定市長はあいさつで、たてつづけに全国各地で痛ましい事故が多発しており、とりわけ滋賀県での園児を巻き込んだ事故は、本当に他人事ではない感情に包まれているのではないかと思っていると話し、「交通事故は決して他人事ではないと私たちは強く自覚をしなくてはならない」、「そのためにも春と秋の交通安全運動は、気を引き締め直す、意識をもう一回高めるためにも非常に重要な行事」と気を引き締めた。
真島署長は、三条警察署管内のことしに入っての交通事故について、例年より大幅に増加しており、2月には死亡事故も発生している。加えて、管内では残念ながら飲酒運転が後を絶たないと話し、「この街頭指導所をはじめ皆様方の献身的な取り組みが実を結び、この地域の交通事故が1件でも減るように」と願った。
加藤三条市交通安全協会会長は、同運動の重点を説明し、「5つの重点項目を守って頂くように、みなさんから努力を頂いて運動を進めていきたい」。さらに、6月25日を『無事故の日』と位置付ける『三条市交通安全の日』に向けて、「飲酒運転根絶に向けての取組を推進し、新潟県ワーストワンの汚名を頂いておりますが、いい方のベストワンに近づけたい」と協力を求めた。
三条市の飲酒運転の検挙数は5月の初めころまでに20件となり、県下で1番多くなったという。
春の交通安全運動のスローガンは「歩行者に 笑顔でゆずる 春の道」。重点は、子どもと高齢者の安全な通行の確保と高齢運転者の交通事故防止、自転車の安全利用の推進、すべての座席のシートベルトとチャイルドシートの正しい着用の徹底、飲酒運転の根絶の4項目と、新潟県の横断歩道での歩行者優先の計5項目。
(坂井)