新潟県燕市宮町の戸隠神社(星野和彦宮司)の春季祭礼が5月18日を宵宮祭、19日を例大祭に2日間にわたって行われた。2日間とも晴れて夏のような猛暑で例年を上回る人出があり、みこし行列では新天皇即位を祝って「日の丸」も掲げ、令和の始まりにふさわしい盛り上がりで幕を閉じた。
2日目の18日は朝から神職が氏子町内を回って市中はらいを行って始まった。続いて戸隠神社春祭りの華、万灯を引いて「伊勢音頭」を踊る木場小路万灯組と横町万灯保存会がそれぞれ神社に参拝して門付けに出発した。
午後1時半から神事を行って4時から御霊(みたま)を移した御輿(みこし)を中心に神職、天狗(てんぐ)や烏天狗(からすてんぐ)、囃子方(はやしかた)、四神旗(しじんき)など数十人で御輿行列を編成し、旧燕町の西の境界から東の境界まで大通りを渡御(とぎょ)した。途中で3カ所で燕神怜会が神楽舞を披露した。
ことしは氏子総代から新天皇即位を祝って「日の丸」を掲げたいと要望があり、御輿の前に2棹(さお)の日の丸旗を行列に組み込んだ。大きな日の丸旗は目立ち、例年の御輿行列には日の丸旗がなかったことに気づく人もあり、令和記念と知ると納得していた。
2つの万灯はそれぞれ「下座(げざ)」と呼ぶ街頭での踊りも披露し、夜になってすべての日程が終わると舞い込みに。それぞれ若連中が参道を走って先を争って拝殿へ駆け込むもので、それを3度、繰り返した。拝殿に上がると「わっしょい!」のかけ声で気勢をあげるが、木場小路万灯組では「令和、令和!」のかけ声もあった。
最後に御輿が戻り、上横町神楽保存会が獅子神楽を奉納。神事を行って御霊を戻し、最後に星野宮司があいさつした。星野宮司は「まさに令和の幕開けにふさわしい戸隠神社の春のお祭りだった」と喜び、平成の御代(みよ)以上に平和で心穏やかで幸せな世の中であることを祈念し、「われわれの鎮守である戸隠大神さまのご守護、ご加護をいただいて新しい今後ますます平穏で穏やかな世の中を、そして燕市を、さらにはよりいっそうの飛躍、発展を請い願う」と述べて2日間にわたった祭りを締めくくった。
(佐藤)