新潟県燕市吉田下町、吉田天満宮の大祭が5月24日(金)を宵宮、25日(土)を本祭りに行われており、歩行者天国にした本町通りと学校町通りには172の露店が並んでにぎわっている。
吉田天満宮は、「天神」と呼ばれ学問の神さまとして知られる菅原道真を祭る。大祭は毎年、日にち固定で行われている。祈願の記念に露店で植木を買い求め、その木が成木するころに祈願成就するといわれ、「吉田の植木祭り」の別名もある。
大きな行事はないが200前後のたくさんの露店が並ぶことで知られ、最寄りのJR吉田駅が乗換駅のこともあり、高校生の祭り客も多い。ただ露店は減少傾向で、昨年の185店より13店少なかった。
24日は青空が広がる初夏の陽気。午後6時半から境内で神事が行われ、日が暮れると一気に人出が増え始めた。子どもたちはTシャツが基本で、制服の高校生が目立ち、浴衣の子どももいた。
地元の吉田小学校は前の週に運動会を行ったが、それ以外の市内小学校のほとんどが大祭2日目の25日が運動会。前夜は運動会に備え、祭りに出掛けるのは運動会が終わってからという心理が働いたのか、あるいは保護者からそうした指導もあったのか、天気が良かった割には思ったほどの混雑にはならず、比較的ゆったりした宵宮だった。
大祭にあわせてことしも24、25の2日間、中町ふれあいセンターで燕市吉田地区の池坊のグループ、池坊吉田華道会(藤原真耶子代表)主催の池坊花展が開かれており、33人が生けた45点を展示。生花を用意して来場者が自由に生け込みできるコーナーもある。
すでに花の盛りを過ぎたカキツバタをはじめ、開花期を迎えた季節感あふれる花も目立つ。祭りとセットで来場する人も多い。会場は大通りから1本、裏に入った通りにあるが、大通りのにぎやかさがうそのように静かな空間で生け花の世界にひたっていた。25日は午前10時から午後6時まで、入場無料。
(佐藤)