新潟県燕市に拠点を置くクラシック音楽の団体「フォルトラーク(Vortrag)」(田辺良文会長)のジョイントコンサートが6月29日(土)午後2時から燕市文化会館展示ホールで開かれる。
新潟県内で活動する7人のメンバーのうち今回、出演するのは6人。上越教育大と新潟中央短大の非常勤講師も務めるピアノの燕市・浅野加歩理さん(42)、藤原歌劇団に所属するソプラノの三条市・永桶康子さん(44)、フルートの三条市・石丸凉子さんの県央地域の3人をはじめ、サックスの新潟市秋葉区・田村亮太さん、メゾソプラノの上越市・中森千春さん、ピアノの新潟市西区・小瀧恵子さん。
コンサートは盛りだくさんな構成で、前半は誰にも聞き覚えのある曲をそろえた親しみやすい選曲。本来はチェロで演奏するバッハの「プレリュード」を田村さんがサックスで演奏し、同様にバイオリンで演奏する葉加瀬太郎作曲「情熱大陸」を石丸さんがフルートで演奏するユニークな試みもある。そもそも少人数の編成でサックスが入るのも珍しい。
永桶さんは「キャッツ」の「メモリー」やJ.シュトラウスの「伯爵様、貴方ってお方は」、中森さんはフランスの作曲家フォーレとアーンの曲、小瀧さんはドビュッシーの「花火」や「亜麻色の髪の乙女」などを演奏する。
後半は「カルメン・ステージ」。ビゼー作曲の歌劇「カルメン」から前奏曲、ハバネラ、ミカエラのアリア、闘牛士の歌を永桶さんがあらすじ、登場人物の心の変化、時代背景など解説しながら演奏。さらに「カルメン」のモチーフが次々と登場するボルヌの「カルメン幻想曲」を演奏する。
フォルトラークは、浅野さんが音楽講師を務める燕市・真(まこと)学園の田辺良文園長から、地元で身近に誰でも知ってる曲を演奏してくれる気軽なクラシックの演奏会をと持ちかけられたのがきっかけで、2016年4月に発足し、演奏者以外の支援者も会員になっている。
燕市文化会館でのコンサートは、17年2月に旗揚げ公演を開いて以来2年ぶり2回目。6月27日は浅野さんの家で永桶さんとふたりで打ち合わせと練習。浅野さんは「年に1回くらいは大きなコンサートをやっていきたい。今回は聴きやすい曲を入れた」と言い、永桶さんは「子どもも入れる敷居のないコンサートなので気軽に楽しんでほしい」と話している。
チケットは一般1,500円、小中高校生500円で当日は各300円増し。プレイガイドは燕市文化会館とはりやま楽器(0256-32-6117)、チケット予約と問い合わせは浅野さん(電話:080-1344-3868)へ。
(佐藤)