新潟県燕市に拠点を置くクラシック音楽の演奏者とその支援者でつくる「フォルトラーク(Vortrag)」(田辺良文会長)のジョイントコンサートが6月29日、燕市文化会館展示ホールで開かれ、約130人が来場して梅雨のひとときをさわやかな楽しい演奏に耳を傾けて過ごした。
フォルトラークは2016年4月に発足し、燕市文化会館でのコンサートは17年2月に旗揚げ公演を行って以来2年ぶり2回目となった。出演したのは7人の演奏者のうち6人。燕市のピアノの浅野加歩理さん、三条市のソプラノの永桶康子さん、フルートの石丸凉子さん、そして新潟市秋葉区のサックスの田村亮太さん、新潟市西区のピアノの小瀧恵子さん、上越市のメゾソプラノの中森千春さんが出演した。
前半は誰にも聞き覚えのある曲をそろえた親しみやすい選曲。後半は「カルメン・ステージ」と称してビゼー作曲の歌劇「カルメン」のダイジェストなどを演奏した。小編成でサックスが入るのは珍しい。チェロの曲をサックスで演奏したり、バイオリン曲のフルートで吹いたり、ピアノ伴奏に続いて舞台裏からサックスを吹きながら登場したりと趣向も凝らした。
「カルメン・ステージ」は、永桶さんがMCを担当し、あらすじや登場人物の心の変化、時代背景などの解説をはさみながら演奏したので、クラシックに明るくない人にも興味深く鑑賞でき、親しみやすいコンサートだった。