「知事と市長村長との懇談会」が18日、三条市で開かれ、花角英世県知事と三条、燕、加茂、田上、弥彦の県央5市町村長が、計画見直しの検証が行われる県央基幹病院を危惧していることや地域の課題について意見交換した。
花角知事就任後、県内自治体の市町村長と率直な意見交換の場をもとうと開いている懇談会で、今年度は県内を6ブロックに分けて開いている。
県央地域5市町村のブロックが対象。午後3時半から餞心亭おゝ乃で開き、花角知事、山田富美子三条地域振興局長、市町村長が出席。昨年開いた前回の意見や要望の振り返りのあと、各市町村長からそれぞれの抱える課題を話した。
懇親会は非公開で閉会後、花角知事と国定勇人三条市長、鈴木力燕市長の3人がインタビューに答えた。県が設置した行財政改革有識者会議などで、県の財政難などで計画の見直しも言及され始めている県央基幹病院については、すべての市町村長が心配していることを話した言う。
花角知事は「皆さん強い思いをもっているので、出口をどう見つけていくかというのは深刻な問題と認識した」と話した。県議会でも答えているように、年内を目標に医療関係者により県央基幹病院の今の整備基本計画を検証する。
あわせて県立病院や民間病院との役割や機能の分担を全体パッケージとして議論してもらったうえで、関係市町村から意見を聞かなければならないと現状を話した。
鈴木燕市長は、検証の場に自治体のメンバーが当面は入らないのでこの場で県央基幹病院についてと発言させてもらい、この日の午前、燕市議会臨時会で「県央基幹病院の早期建設及び県立吉田病院の早期改築を求める意見書」を採択し、「市民は非常に関心をもっている」と伝えた。
また、ほかにも地域住民の足の確保である公共交通の確保、広域的な観光の取り組みへのかかわり方、園芸振興、産業振興で技術開拓、販路開拓支援が機能するようになどの意見もあり、花角知事は「わたしだけでなく、参加したすべての市長村長と問題意識を共有できた」、「有意義な意見交換ができた」と述べた。
(坂井)