新潟県弥彦村で国指定重要無形民俗文化財を含む弥彦燈籠(とうろう)まつりで、ことしも7月24日に前夜祭、25日に燈籠祭が行われる。ことしの前夜祭の目玉はよしもと芸人。燈籠祭は例年通り古式にのっとって盛大に行われる。
弥彦燈籠まつりは、いにしえから続く弥彦神社の夏の大祭。そのなかで行われる「弥彦神社燈篭おしと舞楽」は、1978年に国指定重要無形民俗文化財に指定されている。
前夜祭は午後6時半から弥彦神社の一の鳥居前で弥彦山太鼓で幕開き。6時50分に大民謡流しが一の鳥居前を出発し、弥彦駅まで進む。昨年までおもてなし広場前までだったが、ことしは距離を長くした。
7時半から9時まで弥彦村多目的施設「ヤホール」でステージショーが行われる。一之宮太鼓からキックボクシングチャンピオンの伊達皇輝(だてこうき)さんのパフォーマンス、よさこいソーランと舞踊ショー、よしもと芸人パフォーマンス、新潟住みます芸人とのじゃんけん大会と続く。
よしもと芸人は昨年まででヒーローショーに代えて行われるもので、「白目漫才」で人気のお笑いコンビ、ピスタチオと、ミュージカル「ライオン・キングノ」のものまね芸で知られるピン芸人の大西ライオンが出演。先の燕市燕地区の飛燕夏まつりでは、お笑いのサンシャイン池崎とロッチが出演して集客に貢献して盛り上がったが、弥彦燈籠まつりの前夜祭もお笑いで盛り上がりそうだ。
25日の燈籠祭は午前9時半から燈籠まつり駅伝大会を皮切りに11時半から芸子連と青年・子ども燈籠押し、夜は午後6時20分に弥彦山松明大行進が弥彦山頂をスタート。7時から大燈籠宿下り、9時から奉納花火、神輿渡御(みこしとぎょ)と大燈籠巡行と行われる。
大燈籠は角棒を幅約1メートル、長さ約2.5メートル、高さ約60センチの大きさに格子に組み合わせ、上面と側面四方に紙を張り、その上にサクラ、ボタン、キク、ショウブ、モミジなど色とりどりに四季の大きな造花を飾り立て、ぼんぼりを立てたもの。多くは講中らが献納し、行列したり、もんだり、ときに大燈籠同士をぶつけ合うなどして進む。
1キロ以上に延びる行列は神社を出発すると町を2時間余りにわたって一巡し、再び拝殿前に帰る。還御した大灯籠は神前の仮舞殿の欄干と同じ高さに据えつけられ、仮舞殿で舞楽が舞われる。舞楽は神歌楽、天犬舞、太々神楽、小神楽の総称。一社古伝の秘曲、神歌楽と天犬舞は灯籠神事で仮舞殿で灯籠に囲まれて舞童が舞う。翌26日は午前9時から拝殿で還御祭が行われ、すべての神事を終わる。
(佐藤)