新潟県三条市大野畑、新潟県済生会三条病院(郷秀人院長)は7月27日、医療に関心のある小学生を対象に「手術室見学・模擬体験ツアー」を行い、燕三条地域の小学生16人が医師や看護師に教わって手術室での医療を体験した。
これからの医療を支える人材を育てる貢献ができればと夏休みにあわせて開き、今回で5回目。本物の手術室で医師が直接対応する貴重な体験ができるとあって人気が高く、今回も申し込みの受け付け開始から20分で定員に達した。
参加した16人は、三条市と燕市の5年生9人と6年生7人で、男子2人、女子14人の内訳。郷院長は開会のあいさつで「将来ぜひ医療に関係する仕事に就いてもらって三条市で働いてもらえれば」と願った。
参加者は水色の仕事着「スクラブ」に着替えて「手洗いと手術着着替え」、「電気メスとラパロ(腹腔鏡)」、「内視鏡」の3つを体験した。外科と消化器内科の医師、臨床工学技士、看護師の指導で、超音波メスで鶏肉を切り、モニターを見ながら腹腔鏡の操作、内視鏡の操作、手術台の患者に器具を取り付ける手術の準備など。医師の練習用の機械や本当の手術室を使って体験した。
遠隔操作の腹腔鏡や内視鏡は、対象は現実だが子どもたちはコントローラーを操作するようにゲーム感覚で集中した。ていねいに指導する医師たちの話を聞いて真剣な表情で取り組み、積極的に質問する小学生も多かった。テレビで手術の様子を見て実際の手術室を見たいと応募した6年生斉藤陽稀君は「すごい機械がいっぱいあって、患者さんをすぐに治せるような工夫もあり、すごいと感じた」と興味を深めていた。
(坂井)