1969年(昭和44)8月12日に新潟県加茂市を流れる加茂川で大洪水が発生した「加茂川水害」からことしでちょうど50年。新潟県三条地域振興局と加茂市は8月3日午後2時から加茂市産業センターで「防災講演会〜加茂川水害から50年」を開き、市民の関心は高く約200人が参加した。
加茂川水害と復興工事の記録した約40分の映像を放映したあと、加茂市の五十嵐裕幸副市長が加茂市洪水ハザードマップを紹介。テレビやラジオ出演も数多い新潟青陵大学大学院の碓井真史教授が講演したほか、当時の被害のようすを伝える白黒写真約90点も展示した。
2年前にも1967年(昭和42)8月の羽越豪雨から50年にあわせて防災講演会が地元で開かれており、今回は加茂川水害が50年にあわせて開催。当時の思い出して防災意識を高めてもらうのがねらいだった。
当時を知る年配の人をはじめ、加茂川水害後に大規模な河川改修工事が行われたこともあって建設業関係者も目立った。
映像では当時の生々しい被害のようすが映し出され、改修工事関係の映像では田中角栄元首相の姿もあり、年配の参加者はさまざまな感情とともに当時を懐かしく思い出して見入っていた。
加茂市洪水ハザードマップはことし7月、初めて市民に配布した。何もしていなかったわけでなく、これまでも何度か職員はハザードマップの作成に当たっているが、最終的に小池清彦前市長の段階で了承が得られず、お蔵入りしてきた。今春、藤田明美市長に代わり、ようやくハザードマップが日の目を見た。
碓井教授は、水害は地震に比べてマスコミの扱いが低い、災害に対して人はなぜ逃げないの、人はいつ逃げるか、避難の方法などについて話した。
避難勧告、避難指示、避難命令のうち、どの順により危険度が高いかという質問をした。避難勧告より避難指示の強く、避難命令という言葉は存在しないので、避難命令ではないからまだ大丈夫と思ってはいけないとした。「役場の職員でわかない人も結構いる」と言い、「それくらいわかりにくい」と問題点を指摘した。
三条地域振興局の山田富美子局長は「この機会に加茂川水害を振り返り、次の世代へと語り継いでいただき、この地域の防災力が高まるよう祈念する」とあいさつ。藤田市長は「これまでの加茂川の大水害、改修のことを皆さんに知っていただくことができる」と県に感謝した。