語呂合わせで「はしの日」の8月4日、新潟県県央地域の県央食品衛生協会三条支部(石川友意支部長)は三条市・八幡宮(藤崎重康宮司)でことしも「はし供養祭」を行って日本の食文化に欠かせない「はし」に感謝した。
拝殿で長さ約60センチのヒノキのはしを供えて神事を行い、境内にたいた神火に支部員や市民が持ち寄った使用済みの割ばしなど約800膳を焼納した。
石川支部長は「魂のこもったはしを供養するのが日本人の心」で、こうした啓蒙活動を通じて「食の安全安心をこの地域に届けたいという思いで今後も一生懸命やっていきたい」とあいさつした。
藤崎宮司が神火にはしをくべ、支部員や参拝者も燃え上がった炎にはしをくべ、感謝とともに延命長寿などを祈った。あわせて焼きそばとかき氷それぞれ数百食を無料配布したほか、水ヨーヨー釣りや除菌衛生啓蒙活動の一環で手洗いの指導を行う体験コーナーも開設した。
はし供養が始まる前の午前10時で三条の気温は30.3度とすでに真夏日。燃えさかるはしの炎の熱に顔をゆがめて手を合わせていた。かき氷や焼きそばの配布を始めるころには百人ほどが行列をつくった。
はし供養祭は1975年(昭和50)に民俗学研究者が「はしを正しく使おう」と提案して始まり、東京・日枝神社の箸(はし)感謝祭が有名。三条ではその3年後に当時の三条割烹組合(今の三条総合飲食サービス業部会)の有志が、はし供養祭を行ったのが始まりで、2004年の7.13水害の年に休んだ以外は毎年続けて今回で41回目だった。