新潟県三条市、燕市、弥彦村をコースに夏休みの小学生が親元を離れて4泊5日かけて100kmを踏破する「寺子屋つばさ100km徒歩の旅」がことしも8月7日、スタート。厳しい猛暑のなかで93人の小学生がゴールを目指している。
夏休み恒例の事業でことしで第12回。第4回まで燕三条青年会議所が主催し、それ以降は燕三条青年会議所OBを中心に実行委員会を組織して行っている。100kmを歩き抜く精神力や同じゴール目指す仲間との友情、規律正しい行動などを通じて子どもたちの成長をうながすのがねらいだ。
対象は4年生以上の小学生。運営するのは実行委員会メンバーの約30人の社会人と、子どもたちと直接、接する大学生と専門学校生59人、そして過去の参加経験者が中心の中高校生スタッフ4人。昨年は73人が参加したことしは100人以上を受け入れられる体制が整ったこともあって参加者をこれまでの三条市、燕市、弥彦村に加えて新たに加茂市と田上町の小学生にも広げ、93人になった。
午前7時過ぎから三条市下地区の日帰り温泉「いい湯らてい」となりの「スポーツセンターはやぶさ」で開会式を行った。昨年までは屋外で行ったが、熱中症を心配して屋内に会場を移した。
実行委員会の嘉瀬一洋会長は「しっかり言いつけを守って最後まで頑張って自分の足でみんな一緒に歩いていきましょう」とあいさつした。子どもたちは完歩の宣誓、ラジオ体操、チクサクコール、記念撮影などを行い、トレードマークとも言える三度がさをかぶって出発し、保護者ら全員とハイタッチして別れを告げ、100kmの旅に出発した。
最初の休憩地点、旧荒沢小学校に到着したころの午前9時の三条の気温は30.9度とすでに30度を超える猛暑。ここまで約3kmを歩いた子どもたちの顔は真っ赤で、ひしゃくで首筋に水をかけてもらって体温を下げ、日陰で休憩した。
休憩している間にも防災無線から三条市が熱中症に注意を呼びかける放送が流れたが、子どもたちは聞かれれば「暑い!」と答えるものの、意外と苦しそうな表情は見せず、元気なようすだった。
ことしも最終日は弥彦山登山を行い、11日午後3時ごろ弥彦中学校にゴールする。ゴールするまでは保護者も子どもたちの情報から遮断され、保護者も子離れなど子どもとの関係を見詰め直し、成長する。