世界に知られる金属加工産業の集積地、新潟県燕三条地域を産地問屋とし支える地元卸商社を中心に取り扱い商品を提案する「燕三条トレードショウ 2019」が10月2日(水)、3日(木)の2日間、燕三条地場産業振興センターで開かれる。ことしは新たに中小企業庁の補助金を受けられることになり、過去最多の166社が出展。包丁フェアも開き、2日間で5,000人の来場を目指す。
燕、三条の両商工会議所を中心に実行委員会を組織して開き、ことしで4年目。昨年までは燕と三条の商工会議所から200万円ずつ、出展企業中心に1,200万円の協賛を受けたが、ことしは全国商工連合会が募集した中小企業庁の「共同・協業販路開拓支援事業費補助金」に燕商工会議所として応募、採択され、最大で2,269万円の補助を受けられることになり、昨年より予算規模を約1,000万円、拡大した。
燕市113社(昨年77社)、三条市53社(昨年68社)が114.5小間に出展する。共同出展が増えたこともあって合計では昨年を21社上回る166社に。2日目の3日は、3日から6日まで燕三条地域の工場を開放して開かれる「燕三条 工場の祭典」の初日と重なる。
ことしは会場で包丁フェアを開く。燕三条地域は包丁単体で見ると日本で最も包丁を多く製造している産地で、20社から30社が製造する500丁以上を展示。包丁バブルとも言われるほど、海外で日本の包丁の切れ味や美しさに対する評価は高く、底堅い需要がある。
8月8日に三条商工会議所で出展社説明会のあと実行委員会が記者会見した。実行委員長の田野隆夫燕商工会議所会頭は、「包丁だけでなく産地問屋も多くあり、1千社を超す商社がある。10万点以上の商品を取り扱う会社もあり、世界中の商品が燕三条地域に在庫されている。それを海外だけでなく国内の大手の小売り業者をはじめ強力にアピールしていきたい。ことしも果敢に燕三条地域をPRして挑戦してもらいたい」と成果に期待した。
昨年は、それまで東京で開いてきた東京に住む燕市出身者が対象の「東京つばめ交流会」をトレードショウにあわせて初めて燕市で開き、中国のBtoBオンラインサイト「アリババ」の日本法人の社員が6人が参加。ことしも参加すると思われることから、「しっかり地元を使って話を実のあるものにできれば」と願った。
JETRO中心に昨年は海外から10社近いバイヤーを招いたが、ことしはそれを倍増させる。出展社のなかには東京の見本市に出ない企業もあり、バイヤーにとっても魅力的な見本市になるとアピールしている。昨年は3,856人が来場している。