盆の帰省シーズンにあわせて毎年8月14日に行われている新潟県加茂市の夏まつり「第34回越後加茂川夏祭り」が、ことしも変わらずぬ14日、市街地を東西に貫く加茂川の河川敷を舞台に行われた。台風10号の接近に伴うフェーン現象で、となりの三条市で観測史上2位の最高39.5度を記録する災害級の酷暑となったが、イベントはすべて予定通り行われた。
諏訪橋−栄橋間の加茂川河川敷がメーン会場。日中の子ども向けイベントからみこし担ぎ、加茂川コンサート、よさこいソーラン、灯ろう流し、盆踊り、花火大会と切れ目なく矢継ぎ早にイベントが行われた。
日没とともに開会セレモニーを行い、越後加茂川夏祭り実行委員会の委員長の太田明加茂商工会議所会頭と実行委員会会長の藤田明美加茂市長があいさつした。ともに1969年(昭和44)の加茂川大洪水からことしでちょうど50年になり、大水害の河川改修が終わってから2度と水害に遭わないようにと願いや祈りを込めて始まった夏まつりであることを話した。
続く盆踊りには、市内8団体と飛び入りを含めて400人近くが参加した。両岸の河川敷を結ぶ2本の仮設の橋を架けて周回コースをつくり、「加茂松坂」で踊りの輪を広げた。加茂市役所の踊りの列の藤田市長とミス雪椿クイーンと1人とミス雪椿が先導した。
そして大花火大会は、河川敷と平行して加茂川の中央に盛った砂利に設置した噴水花火で始まり、スターマイン、2尺玉3連発を打ち上げ、最後は加茂川縦断大ナイアガラで締めくくった。
午後8時でも三条は32.8度を記録する日中のような猛暑。日差しがないのと川風がいくらか涼しいのは救いだったが、浴衣の踊り手の顔は噴き出す汗が光った。見物客も「あっついね〜」があいさつ代わり。さすがに例年より人出も少なめだったようだったが、見物客は行事を見学したり模擬店で飲食を味わったりと夏まつり気分をたっぷり楽しんだ。
また、ことしは河川敷へ下りる階段が急で危険なため通行禁止にし、車両用のスロープだけを使ったが、大きな混乱はなかった。