台風10号接近の影響で8月14日に続いて15日も日本海側の各地でフェーン現象による記録的な高温を記録した。新潟県・三条では14日に観測史上2位の39.5度を記録したばかりだが、15日はさらにそれを上回る40.0度に達し、観測史上2位をあっさり更新した。
三条の観測史上1位は、昨年8月23日の40.4度。14日は昨年7月29日の39.5度と並ぶ史上2位のタイ記録だったが、15日の40.0度は単独2位となった。
1 | 40.4 | 2018年 8月23日 |
2 | 40.0 | 2019年 8月15日 |
3 | 39.5 | 2019年 8月14日 |
39.5 | 2018年 7月29日 | |
5 | 38.5 | 1990年 8月22日 |
6 | 38.4 | 2011年 7月20日 |
7 | 38.1 | 2017年 8月 7日 |
38.1 | 2006年 8月17日 | |
38.1 | 2004年 7月31日 | |
38.1 | 1994年 8月11日 |
前夜から異常な暑さで、15日明け方の最低気温は30.2度。25度以上の熱帯夜どころではなく、夜なのに真夏日の最高気温と変わらない暑さの寝苦しい夜だった。
14日の三条は全国3位の高温だった。15日は昼前まで三条の最高気温は、全国最高が続いたが、午後になってほかの地点が三条を上回った。最終的には新潟県・胎内市中条の40.7度が全国最高。次いで新潟県・長岡市寺泊40.6度、山形県・鶴岡市鼠ケ関40.4度、石川県 羽咋郡志賀町志賀40.1度に続いて三条の40.0度は5位だった。
ただでさえ猛暑なのに台風10号の接近でフェーン現象となり、災害レベルの高温となっている。15日も暑さ指数は31度以上の「危険」を超える33.5度。三条市は暑さ指数31度が予想される日は午前9時ごろに防災行政無線で熱中症に注意を呼びかける放送を流しているが、8月になってから毎日のように放送しているので、「毎日過ぎて、朝9時の時報扱いになるレベル」と言う人もいる。
三条市消防本部の熱中症が疑われる救急搬送が増えている。13日3人、14日4人、15日も夕方までに2人の熱中症が疑われる人を病院へ搬送している。15日は暑さで体調を崩していた80歳代男性が外出して具合が悪くなった。もうひとりは60歳代の女性が家族で来るまで出掛けて来るまで車内で待っている間に体調が悪化させた。いずれも重症化はしなかった。
都道府県 | 市町村 | 地点 | 観測値 | |
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1 | 新潟県 | 胎内市 | 中条 | 40.7 |
2 | 新潟県 | 長岡市 | 寺泊 | 40.6 |
3 | 山形県 | 鶴岡市 | 鼠ケ関 | 40.4 |
4 | 石川県 | 羽咋郡志賀町 | 志賀 | 40.1 |
5 | 新潟県 | 三条市 | 三条 | 40.0 |
6 | 石川県 | 羽咋市 | 羽咋 | 39.6 |
7 | 新潟県 | 上越市 | 高田 | 39.2 |
新潟県 | 新潟市中央区 | 新潟 | 39.2 | |
9 | 新潟県 | 新潟市東区 | 松浜 | 38.9 |
10 | 新潟県 | 佐渡市 | 両津 | 38.8 |
燕市では15日、スポーツランド燕で開かれたリトルシニアの野球大会に出場していた宮城県と思われる中学生が熱中症と思われる症状で体調を崩し、医師が付き添って市内の病院へ運ばれたが、間もなく元気になった。
大型の台風10号は15日午後7時現在、島根県松江市付近にあり、時速35kmで北へ進んでいる。中心気圧は978ヘクトパスカル、最大風速は25メートルで暴風域はなくなっている。新潟県には16日正午ごろの最接近が予想される。予報でが所により昼過ぎから夜の初めごろに雷を伴って激しく雨が降る。
新潟の朝の最低は28度の熱帯夜、最高気温は32度と高い。ただ、15日午後7時現在の16日の暑さ指数は最高28度で、「危険」は免れそうだ。