新潟県弥彦村はことしも盆の8月15日に弥彦総合文化会館で成人式を行い、男41、女43の計84人の対象者のうち61人が出席し、はたちの門出を祝った。
式辞で小林豊彦村長は、新成人は平均寿命100歳を生きる世代で、「自分たちでその100歳の人生を生きていかなければならない自覚をしてほしい」と求めた。
弥彦村は「実現可能な夢をもてる村」とし、人口減少社会にあっても弥彦村は人口を増やすことも可能で、その地理や自然、文化のリソースは豊富で「こんなすばらしいことはない」と胸を張り、「皆さんが誇りをもって弥彦村に生まれ、育って良かったなという村をさらに良くするために頑張っていきたい。それぞれの人生をしっかり頑張っていただければ」と新成人に期待した。
成人者宣誓で野本颯さんは、相手に対する思いやりの心と失敗を恐れず、成功しても反省を忘れないことを心がけ、「私たちはこれからも常に向上心をもって夢や希望を抱いてそれぞれの目標に向かって限りなく歩み続けることを誓う」と述べた。
星野吉兵さんが交通安全の誓い、竹野将貴さんが謝辞を述べた。成人者発表で武石尚恭さんは、同世代のバスケットの八村塁選手がNBAデビューを果たし、女子ゴルファーの渋野日向子選手が日本人女子選手で42年ぶりのメジャータイトルを獲得した快挙にふれ、「私たちもそれにならい、おのおののフィールドで力を発揮できるよう精一杯頑張りたい」、菊地美沙さんはこれから進む社会は困難なことが多いと思うが、「自らの意志を貫き、さまざまな困難を乗り越え歩んでいくことをここに誓う」と述べた。
弥彦村は盆の帰省シーズンにあわせて毎年、15日に成人式を行っている。振り袖を着た女性はひとりもなく、男性のはかまはあったがスーツの上着を着ない人もいた。この日、三条で気温が40.0度まで上がる記録的猛暑で、文化会館前で記念写真を撮り終えると日陰へ駆け込んでいた。
弥彦村の中学校は弥彦中学校1校だけなので、新成人は全員が顔見知り。当時の中学校の先生も出席し、中学校卒業以来だと5年ぶりになる恩師のあいさつに懐かしく笑顔で聞いていた。