新潟県燕市の事業所を会員とする燕商工会議所(田野隆夫会長)の創立70周年記念式典が9月7日、燕三条地場産業振興センター・リサーチコアで開かれ、大きな節目の年を祝った。
燕商工会議所は、昭和24年(1949)に通産省の設立許可を受けて発足し、ことしで創立70周年を迎えた。会員は発足当初の275から昨年度末で1,817会員に成長した。
s式典には会員約160人が出席。式辞で田野会頭は、燕産地は試練と変革の繰り返しで、昭和48年の第2次ドルショック、昭和60年のプラザ合意と国際為替レートの急激な変化、インターネットの普及によるグローバル化の進展で、世界情勢を視野に入れた経営戦略が必要不可欠となり、令和になっていっそう混沌(こんとん)としてきたが、燕産地はそうした時代の変化に絶えず努力を怠らず迅速に対応してきたと振り返った。
商工会議所の創設者で近代資本主義の父と言われる渋沢栄一郎は、経営者は利益追求に全力を尽くすべしとする一方、公器として公益に資するべしと考え、その両立を実践した理念は、今の日本商工会議所にも引き継がれいるとし、「本日の記念式をひとつの契機として過去の歴史を振り返り、先人たちの知恵を学び、それを後世に伝えていくことが、われわれ商工会議所の使命」と結んだ。
来賓祝辞で花角英世知事は代読で、「これまでの歩みを次の10年、20年へとつなげていただき、新しい令和の時代にも本県経済の牽引役として活躍されることを心からご期待申し上げる」と述べた。
鈴木力燕市長は、磨きやシンジケートをはじめとした共同受発注の取り組みや売り込み、古代米を使った商品開発など“稼ぐ商工会議所”であり、小中学校の発展を願う市民の会の事務局となり教育にも力を入れていることを評価し、「これからも燕市と連携して取り組まさせていただき、この地域の燕市の発展にさらなる貢献をお願いしたい」。新潟商工会議所の福田勝之会頭は「新潟県内でも、すばらしいイノベーションを起こしている商工会議所」とし、「新しい価値を新潟県でつくりだしていく、そういうリーディング企業を輩出されることを心より期待する」と述べた。
20年以上の永年役員・議員・参与の20人の表彰と、勤続20年以上の永年勤続職員8人の表彰も行った。
創立70周年記念事業では、この式典のほかに記念会員大会の開催、記念誌の発行を行った。記念会員大会は式典のあとタレントの清水アキラさんを迎えてトーク&ライブを行った。記念誌は30周年と50周年でも製作しており、20年ぶりの発行。B5判221ページで、明治大学の森下正教授と生徒が会員24社それぞれのインタビュー記事と6本のコラムを収録している。
永年役員・議員・参与と永年勤続職員の被表彰者は次の通り。敬称略。
【永年役員・議員・参与(20年以上・順不同)】▲青柳芳郎▲遠藤雄作▲遠藤征喜▲江部賢ー▲笠原吉一▲小田島繁信▲原田新三郎▲本間猛男▲田野隆夫▲中野信男▲相場和衛▲小柳孝礼▲早川進▲荒澤康夫▲片岡厚▲池田弘▲島田正純▲久保田元雄▲山後春信▲玉橋勝博
【永年勤続職員表彰(20年以上)】▲小柳薫▲木下悦子▲瀬戸明▲高野雅哉▲松川真由美▲治田緑▲佐藤豊美▲山口浩