10月1日の消費税増税に伴ってプライスタグを消費税込みで表示している小売店は、表示価格を変更しなければならなくなった。新潟県三条市の道の駅「燕三条地場産センター」は消費税増税前日の9月30日、閉店時刻を通常の午後5時半から1時間早めて4時に閉店し、プライスタグの交換作業を行った。
勤続洋食器のスプーンやフォークの単品からあり、燕三条地場産センターが扱う商品はざっと1万アイテム。プライスタグの交換作業は簡単ではない。消費税10%の価格のプライスタグは事前に印刷したり、カットしたりして準備万端でこの日を迎えた。
4時にシャッターを下ろすと、ふだんは店に立っていない職員も含め十数人でいっせいに作業に取りかかった。プライスタグの多くはプラスチックの透明プレートに差し込む形になっているため、意外と時間がかかる。
それぞれが黙々と作業し、しまいには床に座り込むことも。ふだんは店に出ない職員は「商品がどこにあるのかわからなくて、探すのも大変。返ってじゃまになってるかも」と苦笑い。「何円のための作業も大変」とぼやき声も出るのも仕方ない。
職員をあまり遅くまで残業させられない。完全に作業が終わらなくても7時に一部の職員を帰し、8時までには全員を帰して起こりは翌1に作業する方針で作業を進めた。レジの消費税対応は業者が行うので、職員の対応は必要ない。ただ、プライスタグの変更ミスでしばらくはプライスタグと実際の値段との違いが指摘されることが予想され、「お客さまにしかられて平謝りするだけです」と腹をくくっていた。
燕三条地場産センターと同じ公益財団法人燕三条地場産業振興センターが運営する燕三条駅観光物産センター「燕三条Wing」でもこの日は閉店を早めて同様に作業を行った。