新潟県燕市で9月28日朝、TBS日曜劇場「下町ロケット」をデザインした田んぼアートの稲刈りが行われ、331人が参加して稲刈りに汗を流した。
燕市、JA越後中央、西蒲原土地改良区南地区事務所、燕市新保富永集落で構成する燕市景観作物推進協議会(太田敏彦会長)が主催。燕市吉田ふれあい広場西側の水田をカンバスに毎年、古代米など色の違うイネを植えて地上絵をつくっている。
田植えと収穫は一般の参加を呼びかけて行っている。絵柄は毎年、タイムリーなテーマを取り上げ、ことしのテーマは、昨年秋に燕市で大規模ロケが行われた「下町ロケット」。40アールの田んぼに主演の阿部寛さんやロケット、トラクターなどをデザインし、5月の田植えでは、ロケに参加した女優の朝倉あきさんも参加した。
それから4カ月余りたった稲刈りには出演者の参加はなかったが、朝倉さんが寄せた「阿部寛さんの左肩のあたりを植えました」などとあるメッセージを紹介した。古代米などは先に収穫してあり、残しておいた昨年に続いて「新之助」をいっせいに田んぼに入ってかまで刈り取り、手作業で収穫。地元のご当地ヒーロー「方言戦隊メテオレンジャー」も参加、加勢した。
参加者は例年より多めで、今回は初めて3台のコンバインを投入した。これまではイネを束ねてから天日干しするはざかけのある場所まで運んでいた。イネを束ねるのに時間がかかっていたが、今回は刈った稲をその場でコンバインにかけて脱穀したおかげで圧倒的にはかどり、例年の半分以下の時短成功。30分ほどの時間でほぼ収穫作業を完了した。
涼しい朝だったが、ざくっとかまでイネを刈る気持ちのいい音と完食に知らず知らずのうちに熱中し、玉のような汗を流す子どもも。この日が59歳の誕生日だった鈴木力燕市長も首にタオルをかけて精を出していた。
参加者は土産におにぎり2個とペット飲料を持ち帰った。収穫したコメはあとで精米して参加者に配布する。