10月3日から6日まで新潟県燕三条地域で開かれている「燕三条 工場(こうば)の祭典」にあわせて鋳造のチタンアクセサリーを製造販売するレジエ株式会社(浅野良二郎社長・三条市南新保)は3日、新しいショップと工場をオープンした。
木造2階建てで延べ床面積約280平方メートル。これまでのざっと2倍の広さになり、ワークショップ用のスペースも設けた。ふだんはショップは土、日曜は休み、平日の午前10時から午後5時まで営業する。
工場の祭典では、4日は午後1時から5時まで、5日は午前9時から午後5時まで、6日は午前9時から午後4時まで見学できる。1時間刻みでチタン製のチェーンを使ったブレスレットかピアスを作るワークショップを行い、通電して発色させる陽極酸化被膜も体験できる。参加費はいずれも3,000円で、参加したい人は電話「0256-34-9150」へ予約が必要。
工場の祭典には6年前の第1回から毎年、参加している。JR信越線の三条駅から歩いて数分と近いこともあり、人気の見学先のひとつ。浅野良二郎社長(72)が50歳で家業のステンレスを鋳造する会社を退職し、独立。チタン製品の製造を始めた。
チタンを切削する企業は多いが、同社は鋳造し、しかもすべての工程を一貫生産しているのは、全国でも同社だけと言う。そのため、金属加工技術の勉強にと美術大学学生の見学が多いのが特徴だ。
アクセサリーに注力し、ネットショップから販売に取り組んだこれまでの歩みは試行錯誤の連続だった。浅野社長は「よくここまで来たと思う」一方で「昔はおもしろかった」と笑う。工場の祭典に参加したことで「いろんな人たちがチタンに興味をもってくれていることがわかった。就職したいと来る人もいるが小さな会社なので」。来場者の反応が日々の仕事の励みになっている。