新潟県燕市のメーカーや商社が半端物や型落ち商品を破格値で販売する毎年恒例の「第39回燕青空即売会」が10月6日、燕市物流センターのメーンストリートで開かれた。昨年は台風に見舞われて中止し、ことしは2年ぶりの開催。朝のうちはあいにくの雨降りだったにもかかわらず前回と同じ5万9,000人(主催者発表)の人出で大にぎわいだった。
2年前の前回を1社上回る38社が出店。同時開催の燕市の青空市「ツバメルシェ」は前回と同数の39の出店があったほか、農商工連携ブース3つも並んだ。ナイフ、フォーク、スプーンなどの金属洋食器をはじめ、鍋、フライパン、包丁などの台所用品や家庭雑貨、伝統工芸品として有名な茶筒、茶たく、水差しなどの鎚起銅器製品が特別価格で販売された。
店頭価格の2割引きや3割引きは当たり前。半値以下の捨て値や掘り出し物、80円均一など昭和にタイムスリップしたような値札が並んだ。県外から訪れる人も多く、周辺の道路が渋滞するほどの人出で、会場はまさに人の波のよう。出店者のテントの裏側には、次々と空になった大きな段ボール箱があふれた。
朝のうちは雨が降り、最高気温は三条で20.9度にとどまって肌寒かったが、毎年訪れるている人も多く、2年ぶりの待ちに待った開催とあってか客足に影響はなく、例年並みの人出だった。
燕市と相互応援協定を結ぶなど縁の深い山形県南陽市の白岩孝夫市長が開会式から来場。名物のいも煮と、山形県の品評会で1位になったという南陽市のブドウ「シャインマスカット」をブースの前に立ち、売り子役を買って出た。
「雨の日に身も心もあったまる山形のいも煮、ぜひご賞味いただきたい」と大声で呼び込みをすると、たちまち店の前に行列ができ、見事な南陽市のセールスマンぶりだった。
また、燕青空即売会にあわせて南陽市は新潟県燕市訪問バスツアー「南陽市民号」を行った。ことしも定員80人を超す申し込みがあり、90人まで参加を受け入れた。燕青空即売会のほかに燕市産業史料館、ツインバード工業を見学、寺泊、弥彦神社をめぐり、新潟、燕を満喫した。
東日本大震災で大勢の人が燕市へ避難した福島県南相馬市が燕青空即売会に初参加し、人気パン店の原町製パンが出店。順調に売れていた。