新潟4区選出の自民党前衆院議員、金子恵美氏(41)が10月6日、テレビ番組で政界引退を発表。翌7日、夫の宮崎謙介氏(38)のオフィシャルブログにコメントを掲載した。
コメントでは、県議会議員とのあつれきや政治と金に対する価値観の違いを示し、元月潟村村長だった金子由征氏がことし5月死去したことも政界引退のきっかけになったとした。
国会議員時代は原因不明のめまいをわずらった。空席だった自民党4支部長に県連が国定勇人三条市長を推す方針をかためたことで「私の後任も決まっている」ため、「ここは私の出る幕ではなく後任の方に頑張ってもらいたい」と政界引退を決意した理由を説明した。
パワハラ暴行問題の石崎徹衆院議員が辞職すれば繰り上げ当選する可能性があるが、「謹んで辞退したい」とし、「比例復活制度というものには常々反対をしてきた立場」とし、最後は「これからもしっかり子育てをしつつ、メディアや講演の場を通じて情報(政治に関する内容を中心に)発信していきたい」と締めくくっている。コメントの全文は次の通り。
宮崎謙介氏のオフィシャルブログに掲載された金子恵美氏のコメント
私は初当選から10年間、新潟市議会議員、県議会議員、国会議員を務めさせていただきました。
10年というのは一つの区切りであり、政治の世界で私なりに一定の任務を果たさせていただいた想いがあります。
最後に務めた国会議員としては、私の力不足で本来、私を近くで支えていただくはずの地元の県議会議員との軋轢がどうやっても解消されませんでした。日参しても居留守を使われることも茶飯事でしたが、一番私の中で辛かったことは「政治と金」についてのそもそもの価値観が異なっていたことです。
私の政治の師は、父でした。父は政治家の資金の問題には清廉潔白であるべきだと、私に背中を見せて教えてくれました。
その父が今年の5月に亡くなったことも、これからの私の人生を考える上での大きなきっかけとなりました。
また、今だから言えることですが、私は国会議員になりましてから原因不明の目眩を患っていました。
幸いにも最近では、嘘のように目眩がなくなりました。
父の死とともに健康も意識するようにもなりました。
何より、現時点で私の後任も決まっているとのことで、ここは私の出る幕ではなく後任の方に頑張ってもらいたいと思います。
この状況を鑑み、政界からの引退を決意しました次第です。
繰り上げ当選の可能性を質問されることがありますが、謹んで辞退したいと思います。
そもそも、比例復活制度というものには常々反対をしてきた立場ですので、その気持ちは揺るぎません。
これからもしっかり子育てをしつつ、メディアや講演の場を通じて情報(政治に関する内容を中心に)発信していきたいと思います。
これまで応援して下さった皆様には心から感謝を申し上げ、そのご恩に報いるためにも新たな世界で社会貢献に全力を尽くしたいと考えております。
本日まで大変お世話になりました。
今後ともご指導ご鞭撻の程、何卒宜しくお願い申し上げます。
令和元年十月六日
金子 恵美 拝