大型で猛烈な台風19号の接近に伴って新潟県燕市は10月11日午後3時に警戒本部を設置し、あわせて市内3カ所に自主避難所を開設。万全の体制で台風に備えている。
警戒本部設置に伴って、24時間体制で防災課職員が市役所に待機する。新潟県が設置した災害警戒本部とも連携し、連絡を密にする。燕市の警戒本部は、台風の影響で昨年9月30日から10月1日まで設置して以来1年ぶりになる。
午後3時に市内3地区に1カ所ずつ、燕庁舎、吉田産業会館、分水公民館に自主避難所を開設した。燕庁舎は最大7人が避難したが、あとになって2人が帰宅。吉田産業会館は11人が避難。分水公民館は避難者がなく、日をまたいだ。
燕庁舎は3階の集団検診室を居住スペースに充てた。避難した80歳前後の夫婦は、「今回の台風は特別なので」と、初めて避難所へ避難した。夫婦ふたり暮らし。すでに自転車運転免許を自主返上したので、自家用車で移動できず、ふだんから買い物などに不便している。
自宅から燕庁舎まで歩くには20分以上かかるので、タクシーを利用して訪れた。「ふたりで家にいると不安。ここなら安心して過ごせる」とひとまずほっとした表情だった。