分水太鼓30周年記念公演 鼓童の名誉団員も出演 台風19号被災地への募金も (2019.10.26)

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新潟県燕市分水地区に生まれた創作太鼓「分水太鼓」(小林常夫会長・会員22人)の発足30周年記念公演「五鬼元気(ごきげん)コンサート」が10月27日(日)午後1時半から燕市分水公民館で開かれ、太鼓芸能集団「鼓童」の藤本夫妻も出演して分水太鼓30周年を盛り上げる。入場無料。

本番前の最後の練習
本番前の最後の練習

分水太鼓の5歳から88歳までのメンバー22人全員が出演。分水地区には、この地に生まれたと伝わる酒呑童子の伝説や東洋一とも言われた大工事によって完成した大河津分水路がある。

そうした背景をモチーフにした『酒呑童子』や5つの鬼面が登場する『鬼面繚乱』、大河津分水がモチーフの『分水勇み打ち』、地元地蔵堂地域で伝承される『地蔵堂屋台囃子』と『お見送り太鼓』、埼玉県秩父市の『秩父屋台囃子』など9曲を演奏する。

鼓童の出演はいずれも名誉団員の藤本吉利さん、容子さん夫妻。日ごろから2人で取り組む「唄と太鼓の二人行脚」で、女唄を加えたほかに類を見ない『重ね木遣り』、酒呑童子が住み着いた京都・大江山のふもと、吉利さんの郷里の和知に伝わる酒呑童子にゆかりの『和知太鼓』など約30分間の演奏を披露する。

太鼓の積み込み作業も並行して
太鼓の積み込み作業も並行して

週2回、夜に燕市立分水北小学校体育館で練習している。25日は本番前最後の練習が行われた。早くも緊張しているのか、とくに難しくない部分で間違えるなど「何やってんだいっや!」「本番はまちごーなよ!」と厳しい声も飛び、ぴりぴりしたムードと本番を待つ期待感が同居していた。演奏後はみんなで太鼓をトラックに積み込んだ。

分水太鼓の周年公演は5年刻みで行っている。これまでハワイ・ホノルルのフェスティバルの出演や国内各地のイベントに出演。大江山酒呑童子祭りにも出演し、藤本さんからも見学してもらい、高く評価してもらった縁もある。

また、先の台風19号で全国の広い地域で大雨による被害が発生したが、分水地区は大河津分水が計画高水位を越えながらも氾濫せずに守られたこともあり、コンサート会場では被災地へ寄付する募金も行う。小林会長は「われわれは大河津分水のおかげで守られた」と協力を呼びかけ、気軽な来場を呼びかけている。


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