新潟県三条市の山手の下田地区で10月31日、クマの親子3頭がカキの実を食べに民家の近くに現れ、小グマは5時間近くにわたって居座り続け、三条市と警察、消防、猟友会まで出動する騒ぎがあった。下田地区では29日にも車とクマがぶつかる事故があったばかり。日に日に人とクマの距離が接近しており、人的被害が心配される。
午前7時45分ごろ、三条市北五百川地内に3頭のクマがいると通報があった。北五百川の棚田からさらに数百メートル山へ向かった民家と民家の間のカキの木に親グマ1頭と子グマ2頭が登って実を食べていた。
三条市、警察、消防が現場へ向かい、しばらく見守ったあと追い払い花火を発砲すると、親グマは驚いて山奥の方へ走って逃げていった。しかし子グマ2頭はそのままカキの木に残っていたが、しばらくすると子グマは2頭ともそばのスギの木に登って動かなくなった。
三条市は麻酔銃を手配することにしたが県内では対応できないため、長野県の業者に連絡したが、到着する前に午後0時20分に2頭とも木から下りて山の方へ逃げていった。
親子グマは親が気が立っていて凶暴化する危険性があり、銃を撃ったり、わなで捕獲したりは難しく、対策は追い払いを基本。パトロールや住民への周知を続けていく。
また、クマが発見されたのが登校時間に重なったため、三条市教育委員会では北五百川地区の小中学生に危険なので無理をしてまで登校しないよう連絡した。しかし全員がバスで登校し、欠席した子どもはなかった。