新潟県加茂市と市内にある新潟経営大学(堀峰生学長)、新潟中央短期大学(石本勝見学長)は11月22日、包括連携協定を締結。加茂市が抱える諸問題を大学の知見を借りて教授や学生と協働、連携して具体的に諸問題の解決を目指し、大学側にとっては教育や研究の生きた教材として実践的なフィールドワークになる。
この日、市役所で締結式を行い、藤田明美市長、堀学長、石本学長の3人が協定書に調印した。藤田市長は「(両大学は)積極的に加茂市のまちへ出ていただいていたが、加茂市の方が及び腰だったのかな」とし、「きょうを機に大学と市が地域の課題解決にまい進できればいい」、「大学がまちにあることで、ますますこの地域が活性化し、より人が住みやすい町にかわるきっかけになればいい」と話した。
堀学長は「今まで以上に組織的に地域貢献活動をできる機会をいただき、wうれしく思っている。今後は加茂市とこの地域の課題を共有し、持続可能な地域の創出に向けて今まで以上に大学を挙げて努力したい」、石本学長は「加茂市との連携をいっそう強化し、本学の使命である子どものために子どもとともに学び続ける保育者の要請を果たしたい」と述べた。
加茂市と両大学はこれまでも実地研究などを通して加茂市と地元商店街のイベントや商品開発、まちづくり事業にかかわってきたが、小池清彦前市長時代は積極的に両者が連携することはなかった。かえって地元に大学のない近隣の燕市や三条市の方が大学との連携に力を入れている。
ことし5月の加茂市長交代がいちばんのきっかけとなり、あらためて両者の連携を仕切り直そうということから包括連携協定の締結に至った。
藤田市長は、ことし6月30日に行われた新潟大学と新潟経営大学の学生も参加した市内で行われたまち歩きオリエンテーリングと交流会ディスカッションにも参加している。
包括連携協定に具体的な取組には来春から公共施設を会場にサテライト教室の開設して一般市民を対象にした講座の開設を検討しており、1回目のキックオフは市長、学長から参加してもらおうとも考えている。