新潟県燕市の特定郵便局の前に立つ昔ながらの丸型ポストがサンタクロースに仮装。その“ばえる”コスプレがSNSでも人気を呼んでいる。
このポストがあるのは、粟生津郵便局(小平重幸局長・燕市粟生津)。真っ赤な丸型ポストの差し出し口をサンタクロースに見立て、まゆ、口ひげ、あごひげは紙のパーツの上に白い綿を載せて作った。三角帽の代わりに赤いカラーコーンを載せた。
右手を横に伸ばし、左手でプレゼントの入った銀色の袋を担ぐ。背中には赤いマントも購入した。材料のほとんどは百均で調達。丸型ポストの赤い円筒形の形を生かして、ひとめでサンタクロースとわかる見事なできばえだ。
日本郵便株式会社では、「郵便局サンタ47(フォーティー・セブン)」と題して全国47都道府県の134の郵便局でサンタクロースにふんした社員が幼稚園や保育園へあいさつに行ったり、工夫を凝らしたクリスマスイベントを行ったりしている。
そうした取り組みにあわせて郵便ポストをサンタクロースにしている郵便局はほかにもあり、燕市内の特定郵便局長もポストをサンタクロースにして盛り上げようとなった。
たまたま、粟生津郵便局の小平重幸局長(47)の知り合いの富山県の特定郵便局長が、ポストに張るサンタの目やひげ、帽子などのパーツを印刷するデータを作っていた。そのデータを送ってもらい、市内のいくつかの特定郵便局がポストをサンタクロースにした。
小平局長はそのパーツを飾るだけでは飽きたらず、職場の原口由起江主任にも手伝ってもらってより凝ったサンタクロースを12月初めに完成させた。
「かわいい、誰が作ったの、写真を撮らせてくださいと、おほめの言葉をたくさんいただきます」と小平局長。四角いポストではそれなりだが、丸型ポストだからこそ一目でサンタクロースとわかる完成度に仕上がる。
燕市吉田地区には粟生津郵便局を含めて古い丸型ポストは3つしかなくなった。「せっかくの丸型ポストなので、地域のランドマークのようにしてほしい」と小平局長。サンタクロースの装飾はクリスマスの12月25日までだが、その後も続けて時期にあわせた装飾を施していこうと考えている。
粟生津郵便局は燕市粟生津体育文化会館近くにある。