新潟県湯沢町、苗場プリンスホテル内にあるアルペンスキーの元日本代表で湯沢町出身の皆川賢太郎さんがオーナーのグリル&カフェバー「NAEBA1961.com」が12月20日、リニューアルオープンするのに伴い、ニッパー型のつめ切りの製造で世界に知られる株式会社諏訪田製作所(小林知行代表取締役・三条市高安寺)の製品を展示、販売することになった。
エントランス部分を全面的に改装した。「SUWADA」ブランドのつめ切りとつめ切りを作るときに出る排材を再活用して盆栽の形にした「BONSAI」を展示、販売する。
つめ切りは「つめ切りミラーL」税込み16,500円と「つめ切りラウンドチップ」7,150円を販売。「BONSAI」は自分で組み立てる「BONSAKI KIT #2」5,500円と「BONSAI mini」3,500円を販売し、一般的な盆栽と同じくらいのサイズの「玄松(くろまつ)」と「スクラップ盆栽」も展示する。
また、店内の各テーブルにはミニサイズの「BONSAI」を飾るほか、以前に排材で作ったヒツジの親子のオブジェも展示する。
皆川さんは苗場プリンスホテル内で託児所も含め6店舗を経営する。「NAEBA1961.com」は3年目になり、朝食はブッフェスタイルでホテル昼食券が利用でき、1日約400人の利用がある。リニューアルにあたって朝食で余ったパンを翌日に回さずにさらに手を加えた「リベイク」として提供するプランを企画。そのストーリーにマッチしたのが、「BONSAI」だった。
燕三条地域では2014年から毎年、ブランキング材(事業排出物)を使ったアートを展示する「燕三条ブランキングアート展」が開かれているが、その発案者が諏訪田製作所の小林代表取締役。積極的にブランキングアートを出展するだけでなく、昨年4月に「BONSAI」を発表し、正式にブランキングアートの販売に取り組んでいる。
以前、諏訪田製作所を見学したことのある「ミス・アース・ジャパン」のファイナリストで南魚沼市出身の大塚椎菜さんが今回はアドバイザーの立場で両者を結びつけた。
皆川さんは「インバウンド向けの商品を探すなかで、捨てる排材がアートに変わると聞き、すばらしいと思った」と絶賛。「地産地消も重要と思っていて、せっかく新潟に来ても新潟の産業にふれないのではと大塚さんに相談し、SUWADAの工場のギャラリー化した見せる技術にも驚いている」。
さらには「海外の人の目にふれてほしいし、手にして持ち帰ってほしい。苗場をプラットホームとして情報を発信し、海外の人からアクセスしてもらい、拡散してほしい」と願っている。