火災の熱帯魚店は2割の魚が絶命 移転再開の方向か (2019.12.20)

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12月18日夜に火災が発生した燕市佐渡の「アクアショップ ブルーライン三条」では、2割魚が死に、火災から2日後の20日も後片付けに追われた。

生き残った魚を救出する
生き残った魚を救出する

同店は建物を借りてオープンしてから25年になる。18日は定休日だったが、営業日でも人がいなくなっている午後9時45分ごろにバックヤードから出火した。バックヤードには休憩室、ボイラー、トイレなどがあり、ボイラーから出火した可能性が高い。

小さなものから1匹ずつ数えると2、3万匹の魚がいたが、ざっと2割ほどが死んだ。店内は燃えなかったが煙が充満。メダカは水槽の上から水に溶け込んだすすによる水質悪化で多くが死に、熱帯魚は急激な水温低下で死んだ。その中には売り値5万3千円のダトニオプラスワンも含まれ、損害は大きい。体重5kgくらいあるヒョウモンリクガメは救出して無事だった。

黒こげになったバックヤード
黒こげになったバックヤード

ひとまず熱帯魚は火災翌日の19日から社員やアルバイト、前に同店で働いたことのある人などが後片付けを行い、生き残った魚は取引業者や常連客に預かってもらっている。サンゴなどは水族館に引き取ってもらった。

20日も作業は続き、生き残っている魚を探して救出したり、使える機材を洗ったり。熱帯魚の行き先が決まるまで水槽に何枚も使い捨てカイロを張り付けて水温を保つ涙ぐましい努力も。そのうちに水槽の中で動く魚を見つけたり、生き物が子ども生んでいるのも見つけ、「いた!」と笑顔になることもあった。

死んだ魚たち
死んだ魚たち

家にいると死んだ魚のことなどを考えて涙が出ることもあるが、店内では意外なほど明るく前向きに後片付けを急いでいる。火災を知らずに来店し、洗えば使えるからと買い物をして帰る客もいる。

経営者の知り合いが発電機も用意してくれ、「皆さんの多大な協力に助けられている」と同店は感謝している。SNSでは同店の客から熱帯魚の生存を心配する投稿が相次いでいる。

店の今後についてはまだ白紙だが、どちらかと言えば継続の方向に傾いている。その場合は今の店舗は使えない可能性が高く、移転を考えることになりそうだ。


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