新潟県燕三条地域の三条市と燕市で1月12日、それぞれ消防出初め式が行われた。1月6日に燕市で工場1棟が全焼、10日には三条市で住宅2棟が全焼して焼死体が見つかる不穏な年明けとなったが、出初め式であらためて気を引き締めて1年の無災害を願った。
出初め式が行われた午前中は青空が広がり、三条は3月中旬並みの9.1度まで気温が上がった。出初め式の季節ではあり得ないくらい温かく穏やかな陽気に恵まれた。
三条市の出初め式は三条市消防本部から消防車両などで編成する市中パレードが出発して始まり、昭栄大橋上流側の五十嵐川右岸河川敷で消防団22口で一斉放水。市中パレードが消防本部へ戻ると訓練場で交通事故と火災を想定した総合訓練、さらに式典と消防車両見学が行われた。
目玉は新しい35m級はしご車。1988年導入のはしご車を更新し、昨年10月に2億2千万円を投じて導入した最新鋭のはしご車で、この出初め式が事実上のお披露目となった。訓練場には史上最多と思える数百人の市民が見学に訪れ、新しいはしご車の能力を目の当たりにするとともに、規律あるきびきびとした消防士やレスキュー隊に「かっこいい」、「きれい」と目を見張っていた。
燕市では燕市文化会館で式典のあと燕市総合文化センター駐車場で消防団積載車の車両分列行進の観閲、放水訓練が行われた。
放水訓練は消防団によるラッパ隊の演奏を合図に小型ポンプで6口の放水が行われた。市民30人ほどが見学に訪れ、燕市のランドマークと言える水道の塔をバックに水柱のアーチをかけた。