新潟県三条市の第15回三条市美術展(市展)が1月18日から21日までn4日間、三条市体育文化会館を会場に開かれている。以前は三条市体育文化センターが会場だったが、耐震強度不足のため解体して同じ場所に三条市体育文化会館が建設され、昨年12月1日に開館。過去3回は三条市厚生福祉会館を会場に開いたが、4年ぶりに元の地に戻り、開館記念事業として例年以上に充実した内容で開かれている。
初日18日は関係者ら約60人が参列して開場式が行われた。国定勇人市長はあいさつで、これまで3年間は不便をかけたことをわびた。三条市体育文化センターが重ねづかいがテーマで、市展も静と動を組み合わせた美術展を目指したとし、「大いなるチャレンジがいろいろなところにちりばめられている」と期待を求めた。
今回の出品は日本画30、洋画69、彫刻17、工芸35、書道56、写真93の計300点。前回の264点より13.6%、36点増え、第11回展の309点以来の多さだった。
開館記念で今回は各部門1点の最高賞である市展賞に加え、それと同格扱いで各部門1点の体育文化会館完成記念賞を設定した。展示作品は特別出品を含めて370点。アリーナにパネルを立てて一堂に展示している。
ほかにも、市主催わくわく文化未来塾の子どもたちの作品の展示や三条華道会の生け花展、さんじょう遺跡物語展示会、三条仏壇の蒔絵(まきえ)体験、審査員による作品鑑賞会など関連イベントが盛りだくさん。さらに18日の米国・ニューヨーク在住プロダンサー中澤利彦さんによるパフォーマンス&トークを皮切りに毎日、ホールイベントも行われている。
オープンなイメージの三条市体育文化会館は敷居が低く、気軽に入りやすい。来場者は明らかにこれまでより多く、会場は見違えるほどのにぎわいとなっている。
一方でアリーナ2階にあるネット遊具で遊ぶ子どもたちの声が場内に響き渡り、市展関係者のなかには、まゆをひそめる人や三条市厚生福祉会館の方が良かったと話す人もいて、両方を満足させるのは難しいようだ。
会場は午前9時から19日は午後6時まで、20日は夜の午後9時まで、21日は午後3時半まで。入場無料。