2月27日に安倍晋三首相が全国の公立小中高校と特別支援学校に臨時休校を要請したのを受け、新潟県燕市の休校措置などについて燕市教育委員会の遠藤浩教育長が28日、記者会見し、市内小学校15校は3月5日か6日から、中学校5校は3月3日からいずれも今年度末まで休校すると発表した。
小学校の休校日は確定していない。家庭での児童の受け入れ準備なを考慮して、3月5日をめどに判断する。
いずれも休校開始日が要請より遅れるが、文部省からの通達では3月2日からの臨時休校を要請しながらも「臨時休業の期間や形態については、地域や学校の実績を踏まえ、各学校の設置者において判断いただくことを妨げるものではない」としていることから、保護者の仕事の都合や児童クラブや放課後の児童の活動拠点「なかまの会」の準備などを考えて遅らせることにした。
3月3日か4日に予定されている中学校の卒業式は時間短縮したり、参加者を少なくしたりして実施する。3月24日に予定されている小学校卒業式も同様に規模を縮小して実施予定。残っている学習内容はプリントを配布して家庭学習できるようにする。
通知表などの配布文書は、家庭訪問などで配布。児童生徒は原則、自宅待機とし、児童クラブ、なかまの会の開所は検討中。教職員の離任式は行わない。
3月から4月に予定されていた市内全中学校の修学旅行は延期、変更する。延期の日程は未定で、感染症の収束状況を見ながら判断し、延期で発生するキャンセル料は、市が負担する方向で市議会にはかる。
休校措置については、午前9時から開かれた臨時の校長会で決めた。休校の一方で児童クラブとなかまの会の開所を検討していることについて遠藤教育長は「矛盾があるかと言えば、そう」、「人が集まらないようにしろと言って、人が集まる場を用意すること」と認めながらも「小さいお子さんに家にひとりでいなさいと言うのは難しい」とやむを得ない措置とした。
臨時休校の要請には「急ですよね。(それに)尽きるかもしれない」、「きのうの発言で2日からというのはとっても準備の時間がなかったというのが本音」と明かし、そのなかで最大限、考えた結果と述べた。