新潟県三条市は2月28日、新型コロナウイルス感染症対策調整会議を設置。新型コロナウイルス感染拡大防止に伴う公立小中高校の臨時休校の要請を受けて3月4日から22日まで市内すべての小中学校と義務教育学校を休校とする一方、家庭でやむを得ない事情がある場合が学校で児童、生徒の受け入れを行うことにした。
休校中は教職員は勤務するが授業や給食はなく、学校開放のような形になる。学校で受け入れるので、児童クラブや幼稚園、保育所、保育園も通常通り行う。
3月3日の市内中学校と義務教育学校の卒業式は規模も縮小せずに予定通り行う。3月24日の小学校卒業式と義務教育学校前期課程修了式も予定通り実施する。
市内中学校、義務教育学校で3月中に実施予定の修学旅行は延期し、4月中に実施予定の大島中と本成寺中に限り後日、判断する。
経済対策として、雇用継続に向けた支援と、経営安定化に向けた金融支援を行う。雇用継続に向けた支援は、国の雇用調整助成金の申請を社会保険労務士に依頼して行う場合、その手数料を1事業所1回限りで上限10万円を補助金として助成する。この支援策はリーマンショックのときに創設して以来。
経営安定化に向けた金融支援は、信用保証料の補助。2月28日(金)から取扱開始の県制度融資「新型コロナウイルス感染症対策特別融資」の信用保証料を、融資申込額1,000万円まで一律75%を補助する。
また、2月29日から政府がイベントの中止、延期を要請している3月15日(日)までの間、大規模イベントを原則、延期か中止する。3月7、8日に三条市体育文化会館で行う予定だった「鼓童 交流公演」は9月22日(火・祝)に延期した。すでに販売、購入した前売り券は延期後にも使うことができ、払い戻しもできる。
2月29日に三条市体育文化会館で行う予定だった「文化・芸術の一番星育成事業ふるさとコンサート」は中止した。3月20日に予定する三条市成人式は、政府がイベントの中止、延期を要請している3月15日よりあとなので、「15日からはみ出ているところについて今、判断するのは時期尚早」で、タイミングを見ながら延期するのかしないかを判断する。
新型コロナウイルス感染症対策のため、予定した公共施設の予約をキャンセルする場合は、使用料などを全額、還付。新型コロナウイルスに関連した感染症に関係する相談窓口、イベントの実施の情報は「新型コロナウイルスに関連した感染症について」のページで随時、更新していく。
これらの対策について28日、臨時記者会見を行った国定勇人市長は、全国いっせいの休校要請に対する評価を問われて、「評価をするだけの情報がないので評価のしようがない。おそらく何かいろんなことを思いめぐらされて、いろんなことを各方面から検討して導き出された結論なんだと思う」と述べた。