2日、新潟県三条市の三条郵便局に勤務する40代男性が新型コロナウイルスに感染していることが確認されたのを受けて、三条市は新型コロナウイルス感染症対策本部を設置。午後8時から国定勇人市長が記者会見し、新たな対応などを明らかにした。
発表したのは、市立学校の対応、嵐南保育所の登所自粛要請、市主催イベントの中止、公共施設の利用の4項目。市立学校の対応は、市内すべての小中学校と義務教育学校の休校を4日からとしていたが、1日前倒しして3日から22日までに変更。これに伴って3日の小中学校と義務教育学校の卒業式を見合わせた。嵐南保育所の登所自粛要請は、感染した男性と濃厚接触した可能性のある人の子どもが嵐南保育所に登所していたことがわかったため、3日から15日まで登所自粛とした。
市主催イベントの中止は、3日から15日までの間は、イベントの規模にかかわらず中止か延期する。20日の三条市成人式は延期を決めた。
公共施設の利用は、3日から15日まで保育機能か貸し館機能を伴わない公共施設は閉館。公共施設の貸し館についてもこの間、自粛を要請する。ただし、道の駅は開館する。
なかでも問題になったのが、嵐南保育所の登所自粛要請。午後9時前に嵐南保育所から保護者に登所自粛要請のメールが発信された。保護者の言葉を借りれば「みんな大パニック」。保護者には簡単なお知らせが1通届いただけで、「多くの保護者の願いは、せめてクラスを教えてほしい、です。今は、個人情報だから、とか言ってられないと思います」と指摘する。
嵐南保育所の保護者のほとんどが共働きで、市役所に問い合わせたところ、自粛要請なので登所しても構わないと言われたが、「心配でちゅうちょしている保護者がいっぱい」と安心して子どもをあずけられないと言う。
卒業式の見合わせも反発が大きかった。中学校に問い合わせの電話が殺到したようで、電話がつながりにくくなったという人もいた。