新型コロナウイルスの感染が確認された新潟県加茂市に住む郵便局勤務の40歳代男性が受診した新潟県三条市大野畑、済生会三条病院(郷秀人院長)では、男性と濃厚接触した15人のPCR検査を行ったところ、全員が陰性とわかったことから、3月4日からさっそく外来診療を再開し、一部を除いて通常の診療体制に戻る。
男性は2月26日、27日と2日続けて済生会三条病院の内科外来を受診し、26日はインフルエンザの検査をし、27日はレントゲン撮影を行った。そこで濃厚接触した職員15人のなかでもとくに接触があったのは、内科の医師2人、レントゲン技師1人、外来看護師4人、外来クラーク1人の8人。3月2日に検査を受け、翌3日午後2時ごろに全員陰性の結果がわかった。結果がわかるまで3日は外来診療を中止した。
全員が陰性だったが、県の通達で最終接触から2週間は自宅待機が求められていることから、26日に男性に対応した職員は3月11日まで、27日に対応した職員は3月12日まで自宅待機とした。
その間、人員が不足する内科外来の診察は、かかりつけで具合が悪くなった人は受け入れるが、新しい患者の受診は遠慮してもらう。3月13日から完全に通常の診療体制となる。
郷院長は全員陰性の結果に「本当に良かったなと思った。とにかくみんな協力して対応していただき、感謝している」、「常にこの患者さんは、もしかしたらと危機感をもちながら診療にあたりたい」と気を引き締めた。
一方、感染者が受診したことで済生会三条病院は3日、感染拡大を防ぐため外来診療を休んで予約の変更・取り直しを受け付けた。今回、感染者の受診で病院機能がストップしたことについて郷院長は「直接、病院は受診しないでほしい」と求めた。
風邪のような症状がある、感染が疑われれる場合はまず帰国者・接触者相談センターに電話で相談するか、済生会三条病院を受診する場合はあらかじめ電話をもらえれば、通常の外来とは別の職員も感染しないような体制で診察するので、「とにかく直接、病院へ来るのはやめていただきたい」と呼びかけた。
帰国者・接触者相談センターは、県央地域では三条地域振興局健康福祉環境部医薬予防課(三条保健所)に開設されている。月曜から金曜(祝日を除く)の午前8時30分〜午後5時15分、土曜・日曜・祝日の午前9時〜午後5時まで電話「0256-36-2362」、夜間など緊急連絡先は「0256-36-2330」で警備室につながる。