加茂市の藤田明美市長は4日の定例記者会見で、新型コロナウイルス感染拡大に伴う政府の大規模イベントの中止、自粛要請を受けて、4月に開催予定だった第54回雪椿まつりの中止を発表した。
前日3日に開いた第3回加茂市新型コロナウイルス対策本部会議で検討し、雪椿まつりのメーン行事のミス雪椿コンテストをはじめ全行事の中止を決めた。
雪椿まつりで行う予定だった行事は、4月5日に神事とミス雪椿第1次審査、12日に雪椿バレーボール大会とトレジャーハンティング in 加茂山、15日にミス雪椿1日駅長。19日にメーンの雪椿大園遊会でミス雪椿公開審査と歓迎大島、雪椿マラソン、市中パレード。そして25日に献花祭、29日に市民茶会。
なかでも目玉は大園遊会のゲスト出演を予定していた新潟のアイドルグループ「Negicco」で、新たな演出を企画していた。
雪椿まつりの中止は、東日本大震災があった2011年に神事とミス雪椿の審査や大園遊会を中止、一部行事だけ行ったが、全行事の中止は初めて。ミス雪椿コンテストは、2月3日から出場者を募集し、3月4日までに3人の応募を受け付けていた。担当課では応募者への中止の連絡をはじめ掲出したポスターの撤去などの対応を行う。
前回、中止したときは前年のミス雪椿3人に2年続けて活動してもらったが、今回は今後、検討していく。
藤田市長は「3月2日に新潟県内2例目の感染者が加茂市内で発生したこともあり、開催に向けた準備への影響や、開催した際の感染拡大を考慮し、大変残念だが中止する」と市民の理解を求めた。
加茂市の感染者が市内の施設の利用状況に関する質問に藤田市長は「利用したかどうかは確認中で(現在)把握はしていない」と述べ、市として追跡調査はしておらず、県と連携していくとした。
プライバシーには十分配慮する一方、市民の不安も理解しているとし、「不安を少しでも解消できるような情報を、出せる情報のなかでは出していきたい。出すタイミングもなるべく早く。県と連携しながらと考えている」と話した。
会見では、このほか、延期している中学校の卒業式は3月25日午後を予定しているが、変更や中止もあり得る。3月6日から24日までの加茂市議会3月定例会は感染対策で市民の傍聴席への入場を遠慮してもらい、傍聴したい人は市役所1階の市民ロビーのテレビ中継を利用してもらうことなどを話した。