郵便配達員が新型コロナウイルスに感染して3月2日午後から業務を休止していた新潟県三条市の三条郵便局(傘木嘉治局長)は6日、業務を再開した。
新型コロナウイルスに感染した郵便配達員は、加茂市に住む40代男性。県内では2人目の感染が確認されたため、三条郵便局は業務を休止して局内や車両を消毒する一方、感染者との濃厚接触した集配業務の携わる12人と計画係2人の検査を進め、全員が陰性とわかったことから業務を再開した。
出勤する社員は自宅と局で検温を行っている。人員が不足するため、近隣の郵便局から12人の応援を得て遅配の解消に努めるが、正常化は15日ごろまでかかる見通しだ。
窓口業務は午前9時に再開し、ふだんならすぐに順番待ちができるところ、利用者は途切れ途切れに来局した。窓口のカウンターやテーブルにはこれまでの2倍の数の消毒液を設置。集配業務などにあたる車のフロントガラスには「残量点検済」とある紙が張られていた。1時間ごとに換気も行う。
最初に窓口を訪れたのは、日本郵趣協会県央支部会員で切手収集が趣味の野島修さん(65)=三条市田島=。業務再開の記念にと切手を買って領収書に日付入りのスタンプを押してもらった。「機能停止したら非常に困るんで、数日のうちに復旧して安心した」と話していた。
傘木局長は「ウイルスの感染はないということも保健所、新潟大学の斎藤先生からもコメント、アドバイスをいただいているので、衛生面の心配はいただかなくて大丈夫な状況になった」とし、正常回復に向けて不便をかけることに理解を求めた。