公共施設の休館を燕市は延長、三条市は利用再開と判断がわかれる (2020.3.20)

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新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、政府は3月15日までイベントなどの中止を求め、さらに19日までに延長した。その期限だった19日、燕市は休館していた公共施設をさらに31日までに休館期間の延長を決めた。一方、三条市は20日から閉館していた公共施設の利用の再開を決め、対照的な対応となった。

新型コロナウイルスの感染拡大防止のための臨時休館を知らせる看板が立つ日帰り温泉「てまりの湯」
新型コロナウイルスの感染拡大防止のための臨時休館を知らせる看板が立つ日帰り温泉「てまりの湯」

燕市は体育施設や日帰り温泉、国上農村環境改善センター、児童研修館と児童館、子育て支援センター、吉田ふれあい広場、燕・弥彦総合事務組合防災センターなどを休館している。

各施設は翌20日からの開館に向けて準備を進めていたが、19日午後になって休館延長が決まったため、今度は休館の対応に追われた。日帰り温泉「てまりの湯」は、20日以降に入っていた利用予約をキャンセルし、業者への発注を取り消した。すでに社員の勤務シフトを組んであり、温泉の水質のチェックなども行っていた。

一方、三条市は20日から公共施設の利用を再開するばかりか、日帰り温泉「いい湯らてい」では20日からサービス企画を行って、客を呼び込む取り組みも行う。20日は中央公民館でわくわく未来塾、三条東公民館でシルバーヨガの練習が行われ、体育文化会館ではトレーニングルームの利用も再開して完全に元通りになる。

しかし19日夜に行われた新型コロナウイルス専門家会議の記者会見では、「市民と事業者へのお願い」としてクラスター発生が疑われている場所のひとつとしてスポーツジムもあげ、「(クラスター発生の)3つの条件が合う場所を避けることによって多くの人々の重症化を食い止め、命を救える」と暗にスポーツジムの中止を求めていた。

燕市が休館期間の延長を決めたのは、隣接する新潟市で連日、感染者が確認されているというのが理由。一方で三条市は先に策定した「新型コロナウイルス感染症に係るイベント実施、施設利用等の対応方針(暫定版)」に基づいて「市内未発生期」の対応として利用を再開することに。誰もが初めて体験する新型コロナウイルスのパンデミックに専門家でも意見がわかれるなかにあっては、自治体の対応がまちまちになるのは仕方ない。


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