新潟県三条市は31日午前9時から市役所で令和元年度退職者辞令交付式を行い、3月31日付けで定年退職29人、普通退職4人、割愛7人の40人に退職辞令を交付し、これまでの三条市への貢献に感謝し、新たな門出を祝福した。
部長級の退職者は、駒形一興総務部長と渡辺健市民部長の2人。国定勇人市長から退職者一人ひとりに辞令書と花束を手渡し、退職者は退職者と後輩の方に振り返って「長い間、お世話になりました」などと述べて深々と頭を下げた。
国定市長は退職することで登庁のたびに着けてきた「社会人」、「公務員」、「三条市職員」3つのよろいの重さを本当に感じることになると言い、ほんの少しでも重しになるようなほかの趣味でも何でも「よろいをまとっていただき、心身ともにバランスを保ってほしい」と求め、「皆さまがたのこれから先のまだまだ長い人生の限りなき幸せと、何よりも健康を」と祈った。
退職者を駒形総務部長が退職者を代表してあいさつした。昭和53年に奉祝し、「総じて言えるのは人間関係に恵まれた」。2004年の7.13水害で国定市長と一緒に取り組んだ水害災害対応マニュアルの作成、防災行政無線の整備などを行い、「合併後は新設された防災対策室でチーム防災として少ない職員だったが、一人ひとりの力を引き出しつつチークワークよくまとめあげた達成感もあった」。
東日本大震災では避難者の受け入れや支援、岩手県釜石市への応援派遣で者当たりにしたがれきの山。総合福祉センターで避難者の到着を待つ国定市長の姿を振り返り、「今、こうして思い出されるのは大変だったときのことが多い」。
そして「あすからは社会人としてのみのよろいとなるが、一市民となっても今まで自分や家族を後回しにしてでも尽くしてきたこの愛する三条市のために、精一杯の応援を続けていく」と述べた。国定市長も目を押さえて涙をこらえる場面もあった。
退職者は職員の拍手に送られて退場。記念写真撮影、各課へのあいさつ回り、昼は市役所で会食した。