4月6日、安倍晋三首相が翌7日にも新型コロナウイルス対応の特措法に基づく緊急事態宣言を東京、神奈川、埼玉、千葉、大阪、兵庫、福岡の7都府県に発令する考えを明らかにしたのを受けて新潟県三条市の国定勇人市長は、新型コロナウイルス感染症に関する市民へのお願いを公表した。
3日に新潟県知事が東京方面や大阪方面など感染が拡大している地域への不要不急の往来を控え、転勤などで該当地域から新潟県に転入する人に不要不急の外出を控えるよう求めるメッセージを発したのを踏まえて「新型コロナウイルスを三条市内に持ち込まない、持ち込ませない」という強い覚悟で最大限の水際対策を実施する必要があることから、市民へのお願いをまとめた。
まず、緊急事態宣言の発令が予定される地域へは日帰りでも行かない、該当地域から家族や知人を来訪させない、やむにやまれぬ事情で該当地域へ行って帰って来たり該当地域から呼び寄せたりしたとっきは2週間の自宅待機をするよう求める。
緊急事態宣言の発令が予定される地域から三条市への来訪を予定している人へも三条市への来訪は控え、やむにやまれぬ事情で三条市へ来訪したときは2週間の自宅待機をすることを求める。ここでいう「やむにやまれぬ事情」とは、就職、転勤、進学、出張帰り、里帰り出産、冠婚葬祭など。「感染拡大させないというお一人お一人の行動が、皆様や御家族、地域を守ることにつながります。 御理解と御協力を賜りますよう重ねてお願いします」と結んでいる。全文は次の通り。
新型コロナウイルス感染症に関する市民の皆様等へのお願い
新型コロナウイルスの感染状況に関して、4月3日、新潟県知事は、県内での感染拡大を回避するため、東京方面、大阪方面等感染が拡大している地域への不要不急の往来を控えること、また、転勤等により該当地域から新潟県に転入される方に対して不要不急の外出を控えることなどのメッセージを発しました。
このことを踏まえ、三条市が東京都などのように感染源の分からない感染者が急増するような状況とならないためにも、「新型コロナウイルスを三条市内に持ち込まない、持ち込ませない」という強い覚悟の下、今こそ最大限の水際対策を実施する必要があります。
〇市民の皆様へのお願い
三条市は大都市とは違い、住民同士、顔と顔の分かる関係が色濃く残っています。そうであるからこそ、万が一、あなたの行動によって感染が拡大した場合には、そのような関係性をも壊しかねない事態となります。季節柄、大学入学等で東京暮らしを始めたお子さんに会いに行きたい、安全な地域に呼び戻したいなどといったお気持ちは十分に理解できますが、私たちの暮らしを守るため、御理解、御協力をお願いします。
他方、里帰り出産や冠婚葬祭など、やむにやまれぬ事情で三条市に帰らざるを得ない場合は、2週間の自宅待機をお願いしておりますが、周辺の皆様におかれましても、そうした事情をくんでいただき、自宅待機の2週間経過後は温かい目で迎えてくださるようお願いします。
引き続き、「密閉空間であり換気が悪い」、「手の届く距離に多くの人がいる」、「近距離で会話や発声がある」の3つの条件が同時に重なる場を避けていただく、こまめな手洗い、うがい、咳エチケットを徹底するなど、個人でできる感染予防対策もお願いします。
〇緊急事態宣言の発令が予定されている地域※1から三条市への来訪を予定している皆様へのお願い
緊急事態宣言がされるような状況となり、安心な地域へ移動したいとのお気持ちは十分に理解できますが、三条市を守るため、御理解、御協力をお願いします。
また、私たち三条市はものづくりのまちであり、多くの方々との仕事上の関係で成り立っていることに常日頃感謝しておりますが、現在の事態を勘案し、出張による来訪もお控えください。
感染拡大させないというお一人お一人の行動が、皆様や御家族、地域を守ることにつながります。御理解と御協力を賜りますよう重ねてお願いします。
令和2年4月6日
三条市長 國定 勇人
※1 東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県、大阪府、兵庫県、福岡県
※2 就職、転勤、進学、出張帰り、里帰り出産、冠婚葬祭など